前回の15度ごとの三角比の表に続いて、三角比の対称性についてまとめました。

前回の全周ぶんの表を見ながら対称性を確認してみましょう。

 

 

〇〇対称の角(例えばy軸対称がπ-θ)がどのようにして求められるかはあまり説明されずに覚えさせられたのではないでしょうか?原理としては、対称の中心(軸)がある点とその対称の点とのちょうど中間に位置する式を求めたい角について整理したものです。対称軸とx軸正の向きとのなす角は、x軸は0、y軸は90°(π/2)、y=xは45°(π/4)なので、ある角をθとすると、対称の角はそれぞれ-θ、π-θ(180°-θ)、π/2-θ(90°-θ)と書けます。原点対称については対称軸をθ+π/2(θ+90°)とできるので、求める角はθ+π(1周右回りしてθ-π)になります。

 

x軸対称はそれぞれの函数が偶函数か奇函数かについてです。公式の符号を変えるときに使います。ほかには星芒形(アステロイド)などのスピログラフで描くような図形の座標でよく出てきます(歯車の回転では逆回転も良く出てきます)。

y軸対称は三角形の2つの角の和が180度からもう一つの角を引いた形になるのでその時に使えます。

yx対称は積分などで結果を覚えるのが楽になります(sinの式の積分からcosの式のを導けます)。

原点対称はあまり使わないと思います。

その他は正弦波の微積分が90度の位相変化に対応するのを電気回路でよく使います。

右は図と象限についての説明と加法定理から導くことができることを書いています。

 
次回は加法定理などについて扱います。