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"Food for Thought"

日々考えていることを、自分の思考をまとめるためにも書きつづっています。

先週、若手のワークショップがありました。終わって、懇親会で色々と話すなかで、「うちの会社の良さって何だと思う?」と聞いてみました。「人間関係」と一言で答えが返ってきました。そう、採用でも、入社を決めた要因に「先輩社員」「会社の雰囲気」と答える人が多いのです。

 

「嫌われる勇気」という本で一躍有名になったアドラー心理学。「すべての悩みは、対人関係の悩みである」と言い切ります。しかし、この言葉の裏側には、「すべての喜びもまた、対人関係の喜びである」という定義が隠されています。

 

史上最も長い研究として、ハーバード大学が「成人発達研究」を行いました。1938年から約75年かけ、「何がいい人生をつくる?」を研究したものです。答えは、これも一言、

 

  「いい人間関係に尽きる」

 

というものでした。更にこれは「量より質」。「信頼度の高い」関係が、幸福な人生の根拠であり、体力的な健康、脳の健全な働きにもよいとされています。勿論、チコちゃんではありませんが、諸説あるとは思いますが、意外にこれに納得しています。

 

だからといって、「人間関係をよくしましょう~!」と大上段に構えなくともよさそうです。若手たちも「きちんと先輩が見てくれている」「ちょっとしたことでも褒めてくれる」などが、そう思わせる要因と言っていました。日々の小さなことの積み重ね。それが、大きな価値に変わっていくのかもしれません。

連休の中日に、学生時代の仲間と昼呑み寿司ランチ。福本流「寿司理論」があるので、酔ってそれを披露しました。

 

お寿司の人気者と言えば「トロ」。しかし、もしすべてがトロだったらどうでしょう。たまにはいいとしても、毎回食べたいとは思わないでしょう。では、と、人気者のトロを羨ましがって、イカが赤見を真似て赤くなったり、イクラが脂っぽくなっても、美味しくありません。

 

ネタ同士はどうでしょうか。イカからすればサバは臭いし、サバからすればイカは個性がありません。ヒラメにすればシャコは武骨だし、シャコからすればヒラメはノッペリ。ネタに喋らせれば、それぞれが「アイツはどうだ」と文句を言うでしょう。しかし、青魚、白身、赤見、貝、甲殻、魚卵など、それぞれがそれぞれの個性を存分に発揮すればこそ、お寿司は全体として美味しいのです。

 

という持論を語ったら、「グレイテスト・ショーマンがいいよ」と薦められ、帰って見てみました。いやぁ~、これはいいです! 最近見たなかではベスト。19世紀の実話がベースで、さまざまな人の個性を活かしたサーカス興行師の物語(ネタばれになるのでここでは省略)。後半で主人公に語られるセリフがこの映画を表しています。

 

 色々な人間を一緒の舞台へ

 肌の色も

 体型も大きさも

 違う者たちを平等に

 ほかの芸術家なら名付けていた

 「人類の祝祭」と

 

最後に実在した主人公のP. T. バーナムの言葉が紹介されます。ご覧になる方はここまで見てください。

 

 最も崇高な芸術とは人を幸せにすることだ

 (The noblest art is that of making others happy)

 

「シェイプ・オブ・ウォター」より、こちらのほうがアカデミー作品賞にノミネートされてよかったと思うのですが、如何でしょうか。

人事部主催の「人権教育」がありました。「人権」というと、大上段に構えた感じですが、パワハラ、セクハラ、障がい者、出自・国籍、などについての講義と具体的事例をDVD(映画)で見るという内容でした。

 

講義もわかりやすかったのですが、DVDが好評でした(私自身も、「あ、これ、やったことがある」というのが幾つかありました)。あとで話を聞くと、意外に傷つくのが「血液型」という方もいました。血液型をB型と答えると、「やっぱりお前、B型だよな」と言われ、「自分はそのタイプとは違う」と言うと、「そういうところがB型!」とやり込められてしまうそうです。出自では、東北地方出身というだけで、「こういう性格だ」と割り切られてしまうという方もいました。

 

パワハラは「上司と部下」、セクハラは「男性と女性」、障がい者は「健常者と障がい者」、出自・国籍は「出身地」。そのほかにも「血液型」「星座」「生まれ年」「出身校」など、何かで一括りにして、「これはこう」と決めつけることが起点になるのかもしれません。決めつけるのは楽なのですが、目の前の「個人」がどこかに行ってしまいます。

 

 脳は倹約家だ

 認知に費やすエネルギーを

 できるだけ少なくしようとする (デイヴィッド・ブルックス)

 

人が使うエネルギーの5分の1は脳が消費(最大ユーザーです)。「判断」に最もエネルギーを使うそうです。何かで括って「まとめて判断」のほうが、個別に考えるより負荷が少なく楽チンです。でも、勝手に決めつけられた方はたまりません。これを避けるには「心くばり、気づかい」とDVDでは伝えていました。さらに、これに加えて、個々を知る「対話(Dialog)」が重要なのかもしれませんね。

 

「のび太君とジャイアン君と、どっちとお付き合いするのがいいのかしら」と、しずかちゃんはグーグルに尋ねました。

 

 生まれてずっとご一緒しており、ご動向はすべて把握しています

 メールもすべて読んでいて、電話もすべて記録しています

 お二人との交流における心拍数、血圧、血糖値などを分析すると

 のび太氏をお薦めします

 これは、何百万人の数十年のデータをベースに基づいたもので

 長期的に、より満足できる確率は87%です

 

かなり近い将来、こうしたことが起こると「ホモ・デウス」という著書は伝えています。グーグルは、涙から一秒おきに血糖値を調べるコンタクト・レンズを開発中。赤ちゃんの便から体調管理をする「スマートおむつ」は既に発売され、マイクロソフトの「デッドライン」というアプリは、現在の生活状況を続ければ、あと何年生きられるかを知らせてくれると言います。

 

9割がスマホ決済という中国。テレビでも紹介されましたが、街の乞食への支払いもQRコードでOK。アリペイでお金を使えば使うほど、「芝麻信用」のポイントがアップするので、現金決済は敬遠されます。芝麻信用は、お金の使用具合やSNSでの交友関係からポイントが貯まり、就職面接や結婚相談などで、まず芝麻信用のポイントが聞かれます。著名人と知り合えばポイントは上がり、犯罪履歴のある人と交友関係があるとポイントがダウン(そうした友達はSNSから「削除」しなければなりません)。レンタル品の返却が遅れたり、マナー違反でもポイントが下がるので、中国人のマナーが最近よいのは、芝麻信用のおかげという人もいます。因みに、中国人の知人は830点。スマホの表示画面は芝麻信用のポイントで、950点の満点に対して結構いいポイントと、仲間と見せあうのだそうです。

 

銀行では、ネット振込などで窓口業務は激減。融資も減って、ATMも維持が負担になっています。み○ほ銀行の当社担当者は、「銀行はもう構造不況業種」と言い切ります。銀行に入れば安泰という時代ではなくなり、ITが世の中をどんどん変化させています。私たちの仕事のあり方も、常に見直していく必要がありますね。

もうひとつTさんのお話を…。若いころは内気で人と話すのが苦手だったそうです。経理なら黙々と帳簿作業ができると商業高校に入学したところ、経理こそ多部門との折衝が必要と知って絶望。そんなとき、ふとホテル専門学校のパンフに目がとまり、そこに自分がイキイキと働いている姿が目に飛び込んできたとか。方向変換してホテル専門学校へ入学し、アメリカで皿洗いから始めて、Kitano、Hilton、Plazaと渡り歩いて、RCに入って日本支社長として帰国。

 

高野さんは「品格」に拘ります。企業研修をすると、品格のない会社もあるそうです。一番わかりやすい例が、誰かが挨拶しても聴かない人がいる風景。相手に敬意を表しない風土の企業は、どんなに利益を出していてもダメだと仰います。「その点、御社は大丈夫ですよ」と、品格ある会社に含めていただきました。また、「品格を磨く」という近著には以下のようにも書かれています。

 

 社会と関わるなかでもっとも大切なことは

 よい言葉をたくさん使うということになります

 よい言葉はその人の人間的成長を促し、品格をつくります

 逆に言うと、品格のある人は、

 間違いなく言葉がきれいということです。

 

確かに、どんなに飲んでいても、きれいな言葉を使われます。以下は、飲み会翌日のメール。面白い見方なので無断転載。

 

「人は環境に影響される動物です。良い環境では人は元気になり、汚れた環境では病気になります。だから環境破壊や環境汚染はよくないですね。考えてみると、自分自身も、周りの人にとってみれば環境そのものです。自分次第で周りが変わっていきます。だから環境を整えることが大事ですね。同様に、自分も周りの仲間や同僚、上司という環境に影響されます。なもんで、私は、なれるものなら空気清浄器のような環境でありたい、少なくとも毒ガス製造器のようにはなるまい(!)と願っています。」

リッツ・カールトン(RC)元・日本支社長Tさん。著書「サービスを超える瞬間」は、56版を重ね、Amazonの「オールタイムベスト・ビジネス書100」に選ばれています。「IT企業もサービス業」と、2014年に外部講師としてお招きしたのがご縁で、お付き合いが続いています。先日もご一緒したのですが、まさに歩くホスピタリティ。

 

 サービスとホスピタリティは違います

 

サービスの語源は「スレイブ(Slave:奴隷)」。上下・主従関係があり、「言われたことをきちんとやる」というもの。定型化は可能ですが、きちんとできても相手に感動は生まれません。一方、ホスピタリティの語源は、中世ヨーロッパの旅行者・巡礼者が休んだ宿泊施設「ホスピス(hospice)」。十字軍遠征の際、傷ついたり死に瀕した巡礼者や兵士を収容し、手厚い看護を行ったことから「ホスピタル(hospital:病院)」の語源にもなりました。一律の展開が可能なサービスとは異なり、一人ひとりに個別の対応をするのが「ホスピタリティ」で「一期一会。だから感動が生まれるのです」と。

 

RCに入って、最も驚いたのは、社員も「お客様」として扱われること。「内部顧客」と呼んで、尊敬しあう風土だそうです。RCの信条は以下。

 

 We Are Ladies and Gentlemen Serving Ladies and Gentlemen.

 (私たちは紳士淑女にお仕えする紳士淑女である)。

 

「ドアボーイといっても、お客様が何の目的で来たかを瞬時に判断してフロントに繋ぎます。周辺の地理・歴史やレストラン・娯楽施設、お得意様ならお名前・ご趣味なども全て把握。単にドアを開けるだけではないのです(開けるだけだと単なるサービス)。」 どのスタッフも紳士淑女に応対するためには、世界中のあらゆる情報に精通していなければならず、「多方面にわたる勉強の日々」。

 

RCでも実際には色々あるのでしょうが、違う世界の話を伺って、いつも勉強させていただいています。

先週、大学時代のサークル仲間と暑気払いをやりました。旬な話題は「西郷どん」です。

 

サークルの先輩で塩屋俊(本名・塩屋智章)という方がいました。所属していたサークルからは、中村雅俊、別所哲也などを輩出しています。そのなかで、塩屋さんは自分の演技というより、ディレクターとして、役者の隠れた才能を見い出すのがうまかったと思います。塩屋さんが監督した「ピピン」という演劇は、学生演劇大会で優勝。地味な文学少女と囁かれたO女史に主人公・ピピンを誘惑する踊り子役を割り当て、「配役ミス」とO女史本人も周りも(私も)酷評したところが、その妖艶な演技で女優賞を受賞。周囲をあっと言わせました。

 

塩屋さんは5年前に享年56歳で急逝。それからかなり時がたって、仲間から「塩屋さんの追悼番組をNHKでやる」との連絡があり、録画して見ました。私の知らない俳優が出演したのですが、「いまの自分があるのも塩屋さんのおかげ」と、番組でボロ泣きしていたのを覚えています。その俳優は鈴木○平。「西郷どん」の主人公役です。

 

塩屋さんは、鈴木○平を見た瞬間に、「何年かに一人の逸材」と思ったそうです。無名の鈴木○平を見い出した塩谷さんの名伯楽ぶりはさすがですが、鈴木○平も売れないモデルと俳優の狭間で苦しみながらも演劇の練習を続けていたと言います。「運」は「運ぶ」とありますが、「運は人が運ぶ」もの。そして、

 

  幸運の女神は準備されたところに舞い降りる(パスツール)

 

のです。鈴木○平は、大学時代からの積み重ねが十分熟成したのでしょう。塩屋さんは「今どきの俳優はイケメンで細身。鈴木は骨太の日本男児」と映画の主役に抜擢し、その後も、多方面に売り込んだといいます。塩屋さんの突然の訃報が届いた時、鈴木○平はオーディションの真っ最中。そのとき、渡されたタイトルが「自分が死んでいくことを愛する人に手紙で伝える」という内容でした。塩屋さんが自分に語りかける気持ちで役になりきり、オーディションを無事通過できたと言います。これを機に数々の演技をこなし、いまは大河ドラマの主人公役となっています。

 

「西郷どん」もいよいよ終盤。これまで大河ドラマはほとんど見なかったのですが、自分としては珍しく全編見ていこうと思います。塩屋さんを偲びながら。

義弟が、東京の病院で心臓外科の研修医をやっています。いま東京に一人暮らしで、(彼女とも別れ)たまに慰労のため呼び出して、話を聞いています。謙遜かも知れませんが、脳外科と心臓外科は、同じ外科でも「簡単にできる」ということで外科仲間では格下なのだそうです(本人談)。手術中にもたくさん失敗はあって、間違って切っちゃうのはよくある話。先日は、縫合後、ガーゼを体内に残したことに気づき、再度抜糸して摘出したと言っていました。手術中は和気あいあい。「長いときはお菓子で休憩しながらやるんですよ」とも。ただ、こんなことも教えてくれました。

 

米国でのある心臓医師の話。米国では保険が日本ほど充実しておらず、医療にはかなり高額の治療費が要求されます。白人の富裕層にいるこの医師の患者は、金持ちの白人ばかり。ところがある日、黒人の手術を執刀することになったときのこと。この医師は、いつものように黒人の患者の胸にメスを入れ、その心臓を見たとき、あることに驚きました。

 

 心臓が赤く、鼓動を打っている

 

これまで白人の手術ばかりしていたこの医師は、黒人の心臓も同じように赤い色をしていて、鼓動を打つという、当たり前のことに改めて気づかされたのです。そしてそのとき、

 

 皮膚の色も、性別も、マイノリティと呼ばれる人たちも関係なく

 すべての人の心臓は赤く、平等である(生を受けたものは、すべからく平等である)

 

ということを悟ったとか。現在、この医師は、さまざまな差別を撲滅させる団体にも入って、心臓手術を続けています。義弟は、先輩医師からその話を聞かされ、「確かに心臓には、人種も性別もLGBTや障がい者など、差別は全くないんですよ」と言います。まだ自ら手術をする立場にありませんが、(たとえ格下の外科医であっても…)このことを忘れぬ医師であってほしいと思います。

葬儀が終わって少したつと四十九日ですが、こちらはお寺で開催。果物かお菓子の供え物、仏壇用の生花が必要です。これもお寺とどういったものがいいか相談しておきます。こちらは、簡単に済みますが、当日はそのあとに納骨。当日、「命の危険がある大雨」が西日本を襲っており、こんな雨の日にも納骨をやるのかと思ったのですが、「やります」だそうです。お墓を予めきれいにして、お供えの生花と線香を準備します。

 

肝心なのは、納骨の通路確認。いざ納骨となっても、土が盛り上がっていたり、どこから入れるのかわからないなどがあるそうです。斎場経由で石材屋さんに来てもらい、予め場所の確認(杖をコンコンとやるとわかるようです)と通路の確保(土や石をどけてもらう)をやっておきます。

 

あとは法要後の会食。といっても親族だけで、しかも大雨のため、全員で5名。こじんまり、近くのホテルでやりました。

 

尚、香典返しは、東京に帰ってデパートでやってもらいます。サービス・カウンターなどでギフト担当のスタッフがいますので、相談するとバッチリです。

自分の母の死後、自分の部下や部下のお母さまなどが亡くなりました。自分の場合は、既述のとおり「家族葬」。家族・親族のみで執り行い、会社関係者は一切呼んでいません。会社関係者を呼ぶ「一般葬」では、名簿の管理やら香典返しの手続きが大変ですし、費用もかかります。

 

部下本人が亡くなった葬祭は、本人の遺言もあって「直葬」。「火葬式」とも呼ばれるようですが、通夜・告別式を省略し、火葬場の前でお焼香をあげるだけの簡単な方法です。参列者にとっては、参列時間が短くてとても便利。遺族側としてもお坊さんを呼ぶ必要もなければ、ややこしい葬祭手続きやお返しなどがなくなるし、何より安い! 平均ですが、15~20万円程度でできるとのことで、これからますます増えていくものと思います。

 

続いて、部下がお母さまを亡くされました。やはり直葬を考えたようですが、地方から親族を東京に呼ぶにあたり、あまり簡単では…と「一日葬」。通夜なしの告別式だけというものです。斎場との打合せでは、やはり一般葬は減少傾向にあり、家族葬・直葬・一日葬が増えているようです。8月6日・13日合併号の日経ビジネスにも特集があり、まさに同様のことが書かれていてビックリしました。高齢者や共稼ぎも増える一方、収入も伸び悩む昨今、直葬・一日葬がこれからの主流になるのではないでしょうか。

 

結婚式も簡略されてきましたが、無駄なお金や時間を使わないという意味では葬儀も同じ。考えてみると、いい世の中になってきたのかもしれません。葬儀そのものより、いまある自分のご先祖さまを大事にする心がけのほうが大事なのではないでしょうか。