【本心】 平野 啓一郎 著
「マチネの終わり」「ある男」に続いての平野啓一郎氏。原田マハ氏とともにファンであります。
亡くなった母の「VF(バーチャル・フィギャ―)」を製作し、「自由死」を希望した「本心」や過去を、語りによって解き明かそうという内容です。主人公本人も、依頼者とともにバーチャルで体験を共有する「リアル・アバター」という仕事を請け負い、仮想空間も物語に出てきますが、仮想空間やAIはこれからの物語に必須アイテムとなりそうです。
前半は「VF」中心で読み進むのが遅かったのですが、後半からは登場人物も増え、盛り上がってきました。終盤も現代的ともいえる終わり方で、「進化する平野啓一郎」という印象です。キラキラとした文章だった「マチネの終わり」と比べると古語が増えて文体が変わったような気もしましたが、読後は本心や人間の出生など、色々と考えさせられた一冊です。








