補足 接続詞の工夫
今まで、小論文は4部構成(①問題提起、②意見提示、③展開、④結論)
のパターンで書くことと、【では→たしかに→しかし→思うに→とすれば→よって】
という接続詞にそって書くことをオススメしてきました。
もちろん、これさえできれば並の高校生以上のレベルの小論文は書けると思います。
少なくとも、感想を述べるだけ、主張に対する答えのない「作文」にはならないはずです。
(繰り返しますが、「小論文」は結論をハッキリさせて相手を納得させる説明をするもの、
言い替えれば自分の主張を述べてその理由を説明し、相手を納得させるのが小論文です。)
--------------------------------------------------------------------------------
・・・と、ここまでは何度も説明してきた通りです。
今回はここからちょっとしたテクニックを教えたいと思います。
前回まで説明してきた論証フォームは、
0.(前置き)
1.では・・・(問題提起)
2.たしかに・・・(反対説)
3.しかし・・・(反対説を批判)
4.思うに・・・(自説の理由)
5.とすれば・・・(自説の展開)
6.よって・・・(結論)
・・・というものでした。
ここで、一見見慣れない(普段使わない)接続詞があることに気付いていた方も多いと思います。
そうです。
「思うに」
と
「とすれば」
という接続詞です。
これらは特に法学関係の勉強をした者には馴染み深い接続詞です。
なぜなら判例ではこの接続詞が多用されていた(いる?)からです。
しかし、あまり使わない接続詞なので、法学系以外の人は怪訝に思う人も多いようです。
また、法学系の先生でも、この接続詞を嫌う方も増えてきました。
某、京都大学の有名なY先生は生徒に向かって
「俺の答案で急に『思う』な!」と注意したそうです(笑)
・・・ということで、今回はこの接続詞以外の接続詞で論証フォームを作ることを教えたいと思います。
似たような接続詞で回避するテクニックなので、誰でもできると思います。
--------------------------------------------------------------------------------
まず「思うに」から。
「思うに」の部分は、自説の論拠を述べるところです。
自分の意見がなぜそうなるのかを具体的に説明するところです。
なぜ「思うに」という接続詞が来るかと言えば、「確かに」で反対説を挙げた後に、
「しかし」でそれを批判して、反対説を克服できる自分の説を、「私はこう思う!」という
意味で使うからです。
つまり「思うに」=「私は思うに」なのです。
よって、「思うに・・・」の部分は、「私は・・・と考える(思う)」と直せば良いことになります。
また、この自説の論拠を述べる部分(4部構成の「展開」の部分)は、自分の意見を説明する
部分なので、「なぜなら」「この点私は・・・」等でも代用できます。
この辺りの接続詞の使い分けは小論文を何度か書いてみて、いろいろと試してみると良いと思います。
--------------------------------------------------------------------------------
次に「とすれば」の部分です。
「とすれば」は自説を展開していくところ、つまり自説の具体例を出したり歯止めを出したり
当てはめをしたりする部分です。ここで結論を出してしまっても構いません。
この「とすれば」は「そうであるとすれば」「そうならば」という意味です。
つまり、「思うに」で自分の説を述べた後に、
「自分の説のように考えるならば、○○ということになる」
・・・ということを「とすれば」という接続詞で繋いでいるにすぎません。
また、この「とすれば」は、自説の展開のためにあるので、
「そうだとすれば」「そうならば」以外にも、「だから」などでも対応できます。
これもいろいろと試してみてください。
--------------------------------------------------------------------------------
以上まとめると、接続詞を変えた論証フォームは、
0.(前置き)
1.では・・・(問題提起)
2.たしかに・・・(反対説)
3.しかし・・・(反対説を批判)
4.「なぜなら」「私は」「私は思うに」等・・・(自説の理由)
5.「だから」「そうであるならば」「そうだとすれば」等・・・(自説の展開)
6.よって・・・(結論)
というようになります。
一つの接続詞にこだわらずに、いろいろな接続詞(但し類似した意のもの)を
使えるように訓練してみてください。