第5章 論理的で説得的な小論文を書くには
第二部 説得的な答案を書くコツ(1)
小論文は4部構成(①問題提起、②意見提示、③展開、④結論)の
パターンで書くことをオススメします。
最初は【では→たしかに→しかし→思うに→とすれば→よって】
という接続詞にそって書いてみましょう。
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さて今回は、『説得的な答案を書くコツ(1)』です。
採点者にアピールするには、採点者に「なるほど」と思わせることが重要です。
なるほどと納得させるには、文章が説得的でなくてはなりません。
文章を説得的にするには
①論理的であること (「しかし→思うに→とすれば→よって」の部分)
②反対意見を考慮すること (「確かに」の部分)
③具体例を出すこと (どこでも良い)
④代替案を示すこと (「とすれば」の部分)
⑤歯止めを示すこと (「よって」の部分)
以上の5点が重要となります。
この5点が出来れば、説得的な答案が書けます。
ただし、最初は①、②ができることを心がけ、④を意識的に書きましょう。
時間があれば⑤を、字数が余れば③をやってみる、
という形が良いと思います。
それでは一つ一つ説明していきます。
今回は①、②、③について説明していきます。
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【①論理的であること】
これは前回説明した、論理的な答案にするという意味です。
論理の流れとその理由付けをしっかり書いて、自分の意見の正当性
をしっかり伝えられるように、丁寧に書いていきましょう。
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【②反対意見を考慮すること】
これは、「では→たしかに→しかし→思うに→とすれば→よって」
の「たしかに」に当たります。
この「確かに」の部分がしっかり書けていることで、ぐっと説得力が増します。
つまり、自分の意見の主張だけでなく、反対意見もしっかり考慮していると
いうことを、採点官に示すのです。
小論文試験で、意見の対立のあるテーマが与えられるのは、
こういった反対意見への配慮ができて、バランスのとれた答案になっているか
どうかを見たいためです。
では例を出してみます。
例えば、「戦争についてどう思うか?」という課題で、
「戦争は多くの犠牲者を出すから許されない」という答案を書いたとします。
これについて、反対意見を考慮すると
「確かに、戦争によって、抑圧や弾圧、虐殺などをされていた人民を救い、
民主化、自由化を早期に実現する可能性もあり、一概に許されないとは言えないかもしれない」
など、自分の意見とは反対の意見を考慮します。
もう一つ、「警察が犯罪防止のため、街頭に監視カメラを設置することについてどう思うか」という課題に、
「監視カメラの設置はプライヴァシーの侵害になるから許されない」
と答える場合は、
「確かに、監視カメラを設置する事で、犯罪捜査に有益に機能したり、
犯人逮捕、また犯罪抑止にも大きな効果があることは否定できない」
といった感じになります。
そして、この「確かに」で反対意見を考慮したあとすぐに、
「しかし」で自分の意見を述べていきます。
さらに、「思うに→とすれば→よって」で、①で示したように、
自分の意見を論理的に書いていくことで、自分の意見の説得力が増していきます。
「しかし」、で反対意見を批判して、その後、自分の意見はこれこれこうだから、
反対意見を克服しており、自分の意見のほうが良い!ということを示します。
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【③具体例を出すこと】
これはよく塾や小論文の本などに書かれていると思います。
自分の意見に説得力を持たせるために、例を出すという方法です。
ですが、字数制限が厳しい場合や、まだ小論文に慣れていないときに
具体例を出すと、逆に意味不明な文章になってしまう危険があるので、
注意が必要です。
基本的には「例えば」という接続詞の後に、具体例を出すのが
良いと思われます。
具体例というのは、基本的にはどこで示しても構いません。
④の代替案を示すならば、なくても良いでしょう。
字数に余裕があり、埋められないようであれば、
沢山出してもかましません。
では例を出して考えましょう。
「戦争についてどう思うか?」という課題で、
「確かに」に続いて、
「しかし、戦争には大量破壊兵器が用いられ、罪のない民間人の尊い命まで
大量に失われてしますため、許されるべきではないといえる」
と反対意見を批判します。その後、
「思うに、人の命は他のなによりも優先され尊重されるべきであると考える。
例えば、憲法理念にもあるように、個人を一人一人大切にする、尊重するという
概念があり、国家は国民のためにあり、人の命は最も尊重されるべきものだといえる。
そのため、人の命は何よりも尊重されなければならない」
と、自分の考えを示します。
といった感じで、具体的な例を出していきます。
ではもう一つ、
「警察が犯罪防止のため、街頭に監視カメラを設置することについてどう思うか」
という課題の、
「確かに」に続いて、
「しかし、監視カメラは犯罪に関係ない人の容姿も撮影する。
例えば、24時間監視し続けるカメラを設置すると考えると、
圧倒的に犯罪とは関係ない人たちを撮る可能性のほうが高いだろう。
人の容姿はその人の個人情報に当たり、プライヴァシーの侵害になるため、
妥当ではない」
などとここで例を出しても構いませんし、
「では」の前の部分で
「最近、監視カメラの威力が議論されている。
例えば、私の町にも、近時商店街に監視カメラが設置されるようになった。
では、街頭に監視カメラを設置する事は妥当なのか、考えてみたい」
というようにどこで示しても問題はありません。
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次回は『説得的な答案を書くコツ(2)』です。
④の代替案についてと⑤の歯止めについて説明します。
特に④は重要なので、詳しく説明する予定です。