駅を訪ねて !! 『仙山線 作並駅』 | “ Ackee ” の ブログ !! ✒ (b^-゜)

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仙台へ戻る途中、唯一訪ねておかなければならない

駅があるのでご紹介したいと思う。

JR仙山線 作並(さくなみ)駅である。

起点の仙台駅からは、28.7km。

前後の駅、熊ヶ根駅(仙台方)からは、5.0.km。

(西仙台ハイランド<臨>駅からは、3.4km)

奥新川駅(山形方)からは5.1km。

(八ッ森<臨>駅からは、2.1km)に位置する。

ホームは片面式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の合わせて2面3線式の駅で、

作並温泉の最寄駅である。

仙山東線の延伸により、昭和6(1931)年 8月30日に開業した同駅だが、

開通当時は周辺の民家は3軒程しかなかったと云う。

駅が設置された事に伴い、鉄道職員の住宅が建てられ、次第に集落として形成されたと云う。

また同駅は昭和43(1968)年 9月 7日まで交流電化と直流電化の接続駅として、賑わいを見せていた。


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(新しく建て替えられた、作並駅。

木の香りが何とも言えません。(‐^▽^‐))


所で、電気には二種類があるのをご存じだろうか?

電気には交流(AC)と直流(DC)の二種類がある。

交流は我々一般家庭に届いている、

家庭用の電気(AC 100V)でお馴染みである。

片や直流だと余りピンと来ない方もいらっしゃるかも知れないが、

身近な所だと、携帯電話を充電する際に使う、

車載型のシガーライタースイッチから給電を取る、

充電器ならお分かり頂けるだろうと思う。

シガーライターからの給電は全て直流なのである。

普通車、軽自動車だと、DC12V(正式には13.8V)。

大型車だとDC 24Vが標準となっている。

実は日本に於ける鉄道の電化は交流電化が登場するまで、

全て直流電化による運転だった。
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(仙山線は鉄道マニアの方なら常識中の常識、

交流電化発祥の地。

云わば、新幹線の生みの親とも云うべき、線区でもある。)


しかし 直流電化方式だと、送電ロスが大きく、

更には10km毎に直流変電所等の設置が必要不可欠の上、

どうしても地上設備のコストが高くなってしまう難点があった。

このため、昭和25(1950)年代以降から 交流電化の採用が検討され始め

昭和30(1955)年 8月10日に仙山線の陸前落合駅と

熊ヶ根駅の間を交流電化の試験線として

スタート、同年10月から機関車の試験を開始した。

様々な試験を繰り返し、昭和32(1957)年 9月 5日には、

仙台駅と陸前落合駅、

更には、熊ヶ根駅から作並駅まで交流電化による試験線の範囲を拡げた。

様々な実験データの結果、試験結果は上々で、

その後実用化に向けた試験が、

昭和32(1957)年に北陸本線の敦賀(つるが)駅(福井県)界隈に於いて、

実用化試験が実施された。

この際、 直流と交流を地上で切り換える設備が設けられたり、

日本初の交直両用電車の試験も実施された。

これらをベースにその後、国鉄(JNR 日本国有鉄道)は、

北陸・東北・北海道・九州地区での在来線の電化を交流でする事となった。

そしてこれらのデータを基に総合的に判断して、新幹線は交流電化で行う事を決定。

そして昭和39(1964)年10月 1日、東京オリンピックが開催する直前、

東京~新大阪を結ぶ東海道新幹線が開通。

この際の高速鉄道交通の第一歩として、交流電化(25,000V/60Hz)方式が採用された。
以後、この後に開通した山陽・東北・上越・山形・秋田・北陸(長野)、九州の各新幹線は、

全て交流方式による運転で行なわれ、今日に至っている。

云わば仙山線は今日の高速鉄道交通の礎を作った生みの親の線区でもあるのだ
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(作並駅構内から、仙台方を望む。画面やや

右寄りに写っている山は、鎌倉山。地元では

山の形がマウンテン・ゴリラの横顔に似ている

事から、通称ゴリラ山とも呼ばれている。(=◇=;))


昭和12(1937)年11月10日に残りの区間、

作並~山寺間が開通し仙台~山形間が全線開業。

これにより、線名も“仙山線”に改称された。

勾配区間が故に、作並から以西の山形県側は、

長大な仙山トンネル(面白山トンネル)<全長:5,361m>を貫く事から、

蒸気機関車による煤煙対策として、

当初から無煙化対策として直流電化方式による方法が行われていた。

しかし作並駅から以東は交流電化されていたため、

ここ作並駅が交直流の接続駅となった。

山形県側は奥羽本線の福島~米沢(福米)間の板谷峠越え対策として、

先行して直流電化されていたが、米沢と山形までの区間は非電化区間で、

飛び石電化区間の状態だった。
しかしその後、奥羽本線の福米間が直流から交流に変更され、

その後、米沢から山形まで交流電化区間が拡大された。

これに合わせるかの様に、昭和43(1968)年 9月 8日には作並~山形間も直流電化から、

交流電化に切り替えられ、全線が交流電化に変更され今日に至っている。

(この際、奥新川直流変電所は閉鎖)
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   (快速・山形行の電車が到着。)

現在の駅舎は、平成20(2008)年 3月に完成したもので二代目の駅舎である。

同駅から東に約1.5kmのところには、ニッカウヰスキー仙台工場(宮城峡蒸留所)がある。

このため、昭和44(1969)年10月 1日にはニッカウヰスキーの専用線を開設し、

貨物輸送も行っていた。(昭和55(1980)年 6月 1日、貨物輸送廃止。)

同駅から東に目立つ山は“鎌倉山”で地元の人達はゴリラ山の愛称で呼ばれている。

この方面から見上げた山の稜線がマウンテン・ゴリラの横顔に似ているためについた。

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(駅舎を改築した事から、新たに観光案内所を設置。

宮城地区観光協会の女性職員が常駐し、JRの切符の

発売も行っている、簡易委託方式の駅。)


新しい駅舎には、待合室の他に仙台市宮城地区観光協会の女性職員が配置されており、

乗車券の販売も兼ねている。(簡易委託駅)

また同駅で折り返し運転している列車も何本かはあり、運転要員の為の詰所がある。

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(駅名標を横にする、blog管理人&筆者。(/ω\))


駅から50m程先には国道48号線があり、作並駅前の市営バス停留所があるが、

こちらは、1時間に1本程度しか運転されておらず、接続が悪い。

以前は作並駅前経由で作並温泉行のバスもあったが、

旅館の送迎の車が列車の発着に合わせて迎えに来ており、現在は廃止されてない。

徒歩だと作並温泉街には30分程、掛かる様である。



Ackeeの一言 !!


最後の締めに辺り、鉄道の直流電化と交流電化に於ける、

メリットデメリットを簡単にご説明します。

鉄道旅行をされる際の、一知識として覚えて頂ければ幸いです。



【直流電化】

変電所のコストがかかる欠点はあるが、車輛価格は安価に出来る。
そのため、車輛数が多く必要とされる高密度運転区間に向く。
電圧は低めとなり、長距離路線には向かないと言われる。

(首都圏、大都市圏等のJR線や本州以西のJR線、

               私鉄、JR四国地域、各地の地下鉄が該当)


【交流電化】

整流を行う必要が無いため、変圧のみで済み、変電所のコストが小さい。
高い電圧も作りやすいため、長距離送電に向く。(変電所の数が少なくて済む)
よって、長距離、低密度区間では交流電化が有利。但し、車輛価格のコストは高い。

(東北線<黒磯以北>、常磐線<取手以北>、北陸線<敦賀~糸魚川>、羽越線<村上以北>、

九州、北海道内の在来線の電化路線、新幹線が該当)

【補足】

現在の技術では、発電される交流を、地上設備、または車上設備によって直流に一旦変換し
その直流を再度交流に変換する方法が主流。(VVVFインバータ方式)
VVVFインバータは、制御方式であり、直流か交流かは余り関係ない。
直流専用VVVFインバータ制御車は多いが、交流専用や交直両用の車輛もある。
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       (JR作並駅の所在地)



【作並駅 基本データ】


(駅名) さくなみ

(所在地) 宮城県仙台市青葉区作並字相ノ沢

(所属事業者) JR東日本

(路線名) 仙山線

(電報略号) サミ

(キロ程) 28.7km(仙台起点)

(駅構造) 地上駅

(ホーム) 片面式1面1線、島式1面2線の計2面3線。

(開業) 昭和 6(1931)年 8月30日

(備考) 特定市内駅指定“仙”のマーク駅名表示標に掲示。

(運行情報) 上り(仙台方面)列車(21本停車、うち快速停車7本。当駅始発3本。)

        下り(山形方面)列車(20本停車、うち快速停車8本。当駅止り2本。)


   (平成25(2013)年 7月 1日 現在)


JG7MER / Ackee