独自戦略について その1



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スタート時は、食べるためにただひたすらに必死という感じで、その当時数少ない同業他社のサイト運営を真似しながら価格設定を工夫したりバナーサイズを大きくしたり小さくしたり、手持ちのカードを何とか魅力的に見せられるように商品名をオリジナルにしたり撮影のコーディネートにこだわってみたり、フォントにこだわってみたり、ブログ書いてみたり、とにかくできる限りのことをして売り上げを作りました。


同時進行で、アナログの顧客管理を脱却して受注から発送完了までをスムーズにするための基幹システムをカスタムで作ってもらったり、採用活動をしたり、研修のメニュー作ったりと、とにかく必死に基盤を整えました。


商品が増えれば増えるほど売り上げも増えたことから、取引先も新規開拓してとにかくたくさん商品を掲載してカテゴライズして、少しでも早くラインナップを他店よりも早く、多く展開したいと撮影も掲載も恐ろしいスピードで必死に頑張りました。もちろん、お客様対応のお電話もメールも当時はできる限りやってましたので、本当にキツかったです。1人でできる範囲は完全に超えてましたけど、それでも売れることが嬉しくて、会社が成長している実感が楽しくてとにかく勢い任せにやってるといった感じでした。


そうこうしている間に、売り上げはスマホの普及も相まってうなぎのぼりに伸びて行き、取引先からも「そろそろオリジナルしないですか?」と初めて声をかけてもらえる機会がありました。


「やりたいです!」


やりたがりの私は即答しました。

でも、オリジナルで私がやりたいことって何?

今まで食べることしか考えてなかった私は自分で返事をしておいて途方に暮れました。やると言ってから考えるタイプなんです。


「ちなみに、他社さんはどんなお取り組みをされてますか?」


返ってきた答えにまた悩みました。


「売れてる無地のカラーバリエーションに、オリジナルの新色を加えたりすることが多いですね」


え!?色だけ?


そうなんや。それってオリジナルって言うんや。

それやったらあんまり面白くなさそうやな。


「やりたいことをまとめて改めて連絡しますので、その頃にもう一回商談お願いします」


それから、本気でオリジナルについて悩みました。もともと日本のインテリアは無地が主流でしたし、確かにオリジナルカラーは手っ取り早く売り上げにはつながりそうです。


でも、撮影は無地が1番つまらないと思っていた私は、せっかくやるなら柄が良いなって思ってしまいました。色々悩んでいるうちにふと、新卒で入社した家具専門店で、アメリカの西海岸に海外研修に行かせてもらった時のことを思い出しました。主にチェーンストアの理論を学ぶための研修でしたが、私はその当時、ショップのディスプレイに非常に感銘を受けたんです。


日本の、特にカーテン業界では存在しなかった「テイスト」が海外では当たり前のように商品ラインナップの基軸となっていて、そこにシーズンカラーとモチーフで統一感を演出しながら空間を作り上げるためのアイテムに落とし込まれていたことを思い出しました。


「テイストで行こう」


そう思いついて、思い出したまんまの西海岸で行こうと思いました。貝殻や砂浜、波、褪せた海の家のウッドの外壁など、海を感じさせるあらゆるモチーフと、当時はカーテンには御法度とされていた「青色」をメインに、少しシャビーに振ったものや爽やかな海をイメージしたものなど、海をテーマにしながらもあまりディテイルを統一しすぎない感じで商品のデザインを構成していきました。


初のオリジナルを持ちかけて下さった取引先様との商談で、海をテーマにしたシリーズをやりたいとお伝えしたところ、思いの外ビビられてしまいました。


「海なので、冬は厳しそうですよね、、、」


みたいな感じです。

いやいやいや、大丈夫ですよ、ムートンとか冬のアイテムとも合わせて年中売れるように工夫しますから。


あたかも事前に冬のことも考えてましたという雰囲気を醸し出しながら、即興で口から出まかせをお伝えして渋々OKしてもらいました。


(これがコケたら、2度とオリジナルなんて取り組んでもらえないんだろうな)


内心では恐怖に震えながらも、日本にはまだない海をテーマにしたカーテンをオリジナルで展開できるワクワクで胸がいっぱい、希望もいっぱいでした。


何度もデザイナーの方と打ち合わせを重ねて仕上がったカーテンを撮影する際も、小物や家具にこだわってわざわざそのためだけに沢山インテリアショップで備品購入してきました。撮影も編集も掲載も全部1人でやりました。失敗した時に人のせいにしたくなかったからです。


失敗したらすごい在庫が残ってしまうと思うと、それだけで恐怖と不安で震えました。そんな時に励ましてくれるのが妹でした。


「姉ちゃんは天才やな」

「こんなおしゃれなカーテン、見たことないわ」

「バカ売れ間違いなしやな」


思いつく限りの励ましの言葉を浴びせてくれたおかげで、何となくイケそうな気がしてきて、ページが全て完成した頃にはもう、絶対に売れると確信してしまっておりました。


「神様、あとはよろしくです!!」


広告はまだ当時は画像広告よりテキスト広告が主流でしたので、「西海岸インテリア」や「マリン カーテン」など、思いつく限りのキーワードをターゲットにしました。掲載開始から1週間、パラパラとは売れているものの、トップページの面を取っている割にはあんまり動いてない気がする。


しぬーーーーー!!!えーん


不安な日々を過ごしたのち、約一月ほど待った頃から爆発したように売れ始めました。


「姉ちゃん、めちゃくちゃ売れてるで!!」


興奮気味に教えてくれる妹と、成功を祝い合いました。こうして私たちの初めての商品戦略は成功を収めることができ、これを皮切りに多くの取引先様がオリジナルに取り組んでくださるようになりました。


意外だったのはネックだと思われた冬のシーズンも、海のシリーズはほとんど変わらず売れてくれたことです。実際にファー素材のクッションカバーなどともコーディネートして、季節を問わずに使えることを強調したのですが、お客様側ですんなりと受け入れてくれたことが本当に意外でした。

あと、青色が売れないというジンクスも、今回のシリーズで打ち壊すことが出来ました。コーディネート次第で売れないものはないんだなと分かってからは目の前に自由の扉が開けたかのように感じられ、やりたいことが泉のように湧き出てきました。


私たちのさらなる独自戦略については、追々掲載いたします。


次回予告

思いつくままに掲載します!