久しぶりに屏風岳に登り昼飯を食べた後、予定を変更して行きとは違うコースで下山する事にしました。

選択肢は2種類あって

①ジャンボリーコース

多少遠回りだが、道が良くなだらかで安全。

登りも下りも何度か歩いた経験あり。

②コガ沢コース

その名の通り一気にコガ沢まで降りて、沢伝いに下山するコース。

傾斜がきつく、鎖やロープを伝って登り降りする場所がある。

登りでは何度か歩いたが、下りは未経験。

 

ちょっと迷いましたが、せっかくの機会だから下ったことのない②を使う事にしました。

自宅にルート変更の連絡を入れ早速下山開始。

水引入道山頂からは急斜面を一気に高度を下げて沢に降ります。登りだとまあまあうんざりする区間ですが下りはそれ程苦労はありません。

が!、沢に近づくにつれて水が流れる轟音が響き始めて不安が頭をもたげます。

沢に下りたら2回渡渉(川渡り)があります。

事前情報で通過に問題ないことを確認していたとはいえ雪解けの時期なので万が一増水して渡渉ができないと、降りて来た道を

標高差300m登り返して戻らなければならなくなります。

嫌な汗をかきながら川岸に下りると、案の定結構な水量(に見えた)。

 

 

どこで渡れるか見当がつかず、しばらくうろうろした後にようやく向こう岸の崖にロープを発見。その下に川幅が狭まって一跨ぎで渡れる場所がありました。危なくとち狂って変なルートから無理やり渡るところでした。平常心を失っていると、見えるものも見えなくなるんですよ...。

とはいえ、足を滑らしたらドボン確定なので慎重に渡ります。

 

川を渡るとすぐに崖を登ってへつって先に進みます。
 

 

落ちるとまあまあ酷いことになりそうな場所なので落ち着いて三点支持を思い出しつ通過。

ホッとしたのもつかの間、ここは二つの沢の合流地点付近なので、すぐに次の渡渉箇所です。

さすがに今度は多少落ち着いていたため、割とすぐに対岸のロープを発見したので渡渉ポイントは短時間で判りましたが、雪渓が溶けて、「橋」じゃなくて、「棚」になってる...。

向こう岸から川の上に棚状に残雪が突き出ててはいるものの、こちら側の岸に届いていないため、向こう岸に渡るためにはジャンプしてその棚に乗る必要があります。

別に高さがあるわけではないので、雪渓が崩れたり踏み抜いても死にはしないとは思ったものの、この時期に雪解け水にドボンは避けたい。

しばらくいろんな角度から観察して、あとは腹をくくってなるべく着地の衝撃が無いようにジャンプ。速やかに無事対岸へ渡り切りました。

 

渡り終わった対岸からの写真。雪の下は結構な勢いで水が流れてます。

思ったより頑丈だったみたいで取り越し苦労でしたが、1週間後だったらまた状況は違っていたかも。

大分神経をすり減らしたものの、最大の難所(?)は通過できたのであとは消化試合...と思ったら大間違い。

この先もよじ登ったり降りたりがしばらく続き、じわじわと体力が削られていきます。ただ歩くならともかく、両手を使って登るような場所だとザックの無線機材の重さが恨めしくなってきます。

高度が低くなるにつれて道は歩きやすくなりますが、地味に疲労が溜まってペースが上がりません。本当に疲れると下りでも足が前に出なくなるんです。

この疲れ方、なんか覚えがあるなと思ったら、以前早池峰山で縦走した時と全く同じ。

この時も岩の上り下りが多いコースだったのですが、やはり普段やらないクライミング的な要素が多いと、頭も筋肉も使い方が全く違うようです。

脚の筋肉痛も、普段は痛くならない太ももが酷かったのもそういうことなのでしょう。

今後の課題です。

とはいえ、面白くなかったかというと、メチャ楽しかったですけどね(笑)

次はもっと上手く歩けるように頑張ろう!