チューリップバブルは6週間で終焉を迎えた・・・
9月の第2週の金曜日で13日・・・というと、何となく
ニューヨークの金融恐慌が始まったときのことを
思い出します。
・・・・・・・・・・・
元祖「バブル」と言って思い出されるのは、17世紀の
オランダ黄金時代の「チューリップバブル」です。
オスマン帝国から持ちこまれた植物チューリップの球根
価格がオランダ国内で短期間に高騰し、珍しい色・模様
の球根は当時の職人の年収の数倍にまでなったと
言われています。
たった球根1個の値段が今の日本円で数千万円にも
なったそうで、さらには一部の希少種にいたっては
1億円を突破するほどになった・・・とか。
狂気の沙汰と言えそうですが、まさに当時の人たちは
「それが当たり前」という感覚で酔いしれていたのだと
思います。
好人気の球根は一日に10回以上も取引されることが
あり、文字どおり一夜で多額の財産を築く者も誕生した
とか。
しかしながら、こうした熱狂は長くは続かず、文献に
よると結局のところ「わずか6週間」で終焉を迎えた
そうです。
突如世間に舞い降りたペスト騒動などもあり、チュー
リップバブルはあっという間に崩壊し、球根の価格は
元の値段(日本円で数十円程度)に戻った・・・と。
そうした相場急落によって多くの人々が破産しただけ
ではなく、オランダという国の経済にも大打撃を与えた
と容易に推察できます。
「たかが球根1個に数千万円だなんてバカげてる」・・・
と後になって講釈を垂れるのは簡単です。
現代社会の私たちなら冷静にそう考えられると思い
ますが、これを「株式」に換えて考えたとき、今年の
年初からの株価の急騰・・・日経平均の約34年ぶり
の新高値更新・・・新型NISA制度の発足・・・周囲の
人が株で儲かった/財を成したという話・・・を考える
と、内心穏やかではいられないかもしれません。
チューリップバブルの頃も同じで、自分の右側にも
左側にも球根で財を成した人が溢れかえった状況下
で冷静でいられるかどうかは疑問です。
自分だけ何もせず冷静でいられる保証はありません。
うかうかしていられない・・・今ならまだ間に合うかも?
と考え、浮き足立つのが人間というものだと思います。
「バブルは繰り返される」という言葉があるように、
実際、過去の歴史の中で大なり小なりの「バブル
相場」が形成されてきました。
1980年代後半の日本のバブル相場が記憶には
強いと思われますが、それ以降にも小さなバブル
相場はいくつもあったわけです。
実態経済とはかけ離れたバブル相場は本当に怖いと
思います。
決して手を出すべきではないし、周りの成功者に目を
奪われて誘惑されることがないように姿勢を正すこと
が大切です。
チューリップバブルは6週間で終焉を迎えた・・・という
ことを改めて思い起こし、自分の見識を高め、しっかり
とした哲学と判断力を身につけることが大事だと
思います。
私の著書 2冊+電子書籍11冊
お金の教養シリーズ 5冊
組織マネジメントシリーズ 4冊
ビジネス人生論シリーズ 2冊
(アマゾンの電子書籍)
http://www.amazon.co.jp/-/e/B00VUO7NIC