一番手の手を上げることがなぜ大事なのか?
組織というのは、誰かがどこかで失敗をしてくれないと
進歩・発展・成長をしません。
そうした「過去の誰かの失敗」があって、未来に活かされる
「ノウハウ」や「ルール」が生まれます。
ノウハウには、単に「こうやったらうまくいく」という類のモノ
だけではなく、「これをやったら失敗するよ」という逆手の類も
含まれます。
「べからず集」も立派なノウハウで財産なのです。
また、成功というのは1番目だろうが2番目だろうが3番目
だろうが須(すべか)らく褒められるという性質がありますが、
失敗というのは褒められる(褒められはしないが許される)の
は最初の1回目だけです。
その組織にとって初めて体験するファーストトライについては
失敗が大目に見られて許されますが、次からはそうはいきま
せん。
2回目の失敗は非難され、評価は下がり、バカ者扱いされる
こともしばしば・・・です。
そういう意味では、最初は失敗しても多少は多めに見て
もらえるのですから、誰もトライしていないことにトライする
こと(=最初にやること)には価値がある・・・と言えます。
会社に限らず、スポーツチームでも、同好会でも、ある一定
の人数が集まる組織・団体において、一番最初に「新規の
何か」に取り組むことは価値が高い・・・と言えます。
新規の何かというのは、それはその組織や団体にとって
未知の体験です。
だから、ノウハウもショートカットもマニュアルも存在していま
せん。
そこに自分が初上陸すれば、仮にうまくいかなかったとしても、
そこで何らかの有益な情報が得られ、そこから新たにノウハウ
やショートカットやマニュアルが生み出されていきます。
悔し涙を流すかもしれないし、たくさん汗もをかくかもしれないし、
結末が大団円のハッピーエンドはいかないかもしれないし、
場合によっては「こんなことならやらなきゃ良かった」と思う
かもしれないけど、でも、勇気を出してファーストトライに
チャレンジする姿勢は大事だと思います。
やったほうが得になることのほうが圧倒的に多いと思います。
特に20代のころはそう言えます。
なぜなら、20代は周りも許してくれやすいからです。
そんな失敗の記憶は将来は「古き良き過去の想い出」として
酒の肴になっていきます。
若手にとって未知の初体験というのは、これがそのまま
奇貨可居(きかかきょ/好機はうまくとらえて活用すべき)
になり得ます。
一番手の手を挙げて、周囲の人の将来の役人立つ行動
をする自分を褒めてあげるくらいの意識を持っていても
良いと思いますし、リーダーはそうした意向を部下に伝える
ことが大事だと思います。
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