不動産投資における「空室率」というリスク
賃貸不動産を所有している人にとって、
何よりも避けたいのが「空室」です。
空室は1円もお金を生まないからです。
1棟モノの賃貸不動産を所有している人で
あれば、自分なりの「許容できる空室率」を
計算しているものですが、世間一般的には
「空室率20%ライン」が事業の良し悪しを
分ける判断基準の目安として用いられて
いるような気がします。
仮に1棟20戸の所有不動産を持っている
とき、空室率20%というのは単純に「1ヶ月
当たり空室を許容できるのは4戸まで・・・」
というよりも、次のように考えるほうがベター
です。
年間貸出可能個数=20戸×12ヶ月
=240戸・・・に対して空室率20%という
ことは、240戸×20%=48戸(年間)。
年間48戸の空室まで許容できる・・・と考え、
それを具体的なパターンに当てはめると、
概ねこうなります。
全20戸中
1. 4戸が12ヶ月間空室だった
2. 6戸が8ヶ月間空室だった
3. 8戸が6ヶ月間空室だった
4. 12戸が4ヶ月間空室だった
・・・・・・・・・・・・
「1」のケースのように、4戸が12ヶ月間
(=1年間)空室のままで推移するなんて
ことはほとんど考えにくいですが、仮にもし
そうだとしたら残りの12戸が継続してずっと
埋まっているともなかなか思えにくいです。
すると、よほど管理体制に問題がある!・・・
のかもしれません。
また、「4」のケースのように20戸中12戸が
空室になるというのも考えにくいことで、
なぜなら、そんなに空室だったものが
わずか4ヶ月で早々に入居者がつくとは
思えないからです。
つまり、空室率20%というのは、投資効果
をシビアに見る/あえて少なめにリターンを
計算・シミュレーションする」という意味では
良いのですが、実際にはかなり高めの空室
率のような気がします。
実際には、20戸もあれば空室率は10%~
5%くらいで推移するのではないか?・・・と
思います。
戸数が増えていけばいくほど、空室率は
低めのシミュレーションで間に合うように
なっていきます。
それだけリスクが低減していくわけです。
数の論理です。
空室リスクを恐れて安全性を重視するのは
良いことですが、かと言ってリスクを恐れて
何も行動しないのはうまくありません。
今の例で言えば「所有物件数が増えるほど
に空室リスクは遠のいていく」と考えれば、
リスクに立ち向かっていくこと(=所有物件の
数を増やすこと)が対策法です。
恐怖や不安というのは、怖れてまともに注視
しようとしないからいつまで経っても恐怖や
不安のままですが、勇気を出してそこに
向かっていくと「恐怖や不安だと思っていた
もの」の正体が見えて、案外とそれらの感情
が吹き飛んでしまうことがよくあります。
リスクから逃げるのではなく、立ち向かえ!
・・・です。
空室率に意識を囚われて怖がるのではなく、
むしろ入居率のほうに意識を向けてワクワク
していく姿勢が良いと思います。
空室率20%(年間)で計算するのは決して
間違いではありませんが、実際には10%
(年間)くらいで見ておくくらいでちょうど良い
ような気がします。
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