コロナ禍で、年甲斐も無く日本のアニメにすっかりハマってしまいました。
最新見てるのは、「僕のヒーローアカデミア」です。画風が子どもっぽいので、あまり興味を抱かなかったのですが、1話を見たら、すっかりハマってしまいました。
(chatGPT 4oによるオマージュイラストです)
あらすじは、ヒーローを育成する高校「雄英高校」に入学した主人公「デク」が、憧れのNo.1ヒーロー「オールマイト」から「個性」という能力を託され、他の個性を持つ生徒たちとともに成長してゆくというものです。
この「雄英高校」でプロのヒーローを目指す、様々な生徒が登場するのですが、特に主人公の「デク」と、その幼なじみの「爆豪勝己」は、No.1ヒーロー「オールマイト」への憧れが突出して強く、そこが二人の成長に大きく関わっています。
「憧れ」は、学習への強いモチベーションを生みます。
これは現実社会でも同じではあるのですが、しかし、実際には、「憧れる人物」や「憧れの人生」といったものを見つけるのは難し
いですね。それこそ、完全無欠のヒーローが、この世に存在すれば、憧れる機会は広がるのですが。
このアニメの中で、主人公の「デク」は、最初は「無個性」という、何の能力もない存在でした。しかし「オールマイト」から「個性」を託された瞬間から、最強の個性のたまごを保有する身となります。
ただ、個性が発現する前も、「デク」は「オールマイト」に憧れ続けており、自分が「オールマイト」にはなれないことを自覚していても、それと憧れは別という状況であったわけです。その状況は、「デク」を、「ヒーローオタク」にします。多種多様なヒーローの個性や特徴をくまなく調べるのが趣味、という少年なわけですが、その調査レベルが半端なく深く、それが個性を得た後に、戦闘時の戦略立案に活かされます。
一方、生まれつき爆発という強力な個性を保持し、個性をより強く成長させてきた「爆豪勝己」もまた、「オールマイト」への強い憧れを持ち、その憧れは、「オールマイトを超える」という高い目標を生み出します。
最強の個性を得た「デク」が、以前より研鑽してきたヒーローを観察する能力を活かしながら、自身を開発し続ける姿にも、
生まれつき強力な個性を持った「爆豪勝己」が、高い目標を持って、幼いころから日常的に自身の能力を開発し続ける姿にも
その根源となっている「憧れ」が色濃く、映り込んでいます。
フロイトは、「人は他者に憧れることによって、自己像を形成する」と言いました。
憧れは単なる模倣ではなく、自分自身を作り上げるプロセスの一部である、という見方です。アイデンティティの形成において重要な役割を担うとされます。
「デク」と「爆豪勝己」の自己の開発へのモチベーションの根源は、まさにこれだと思います。
それは、無個性期の「デク」のように、自分には決して近づくことができない存在への憧れであっても、自分自身を作り上げることへのモチベーションとなっているわけです。
学校や企業で人を育てるとき、社員や生徒が憧れを抱くことができるよう、導きたいものです。
以前に、小学校や高校の先生方とお話しする機会がありまして、そのとき、「子ども達に本ものを見せたい」という言葉をよく耳にしました。「本物」とは、まさに、憧れの対象となり得る人や物のことです。
