教育論、戦国、高知市歴史、オランダ
である。
一冊目は
中村修二さんの
「反骨教育論」
である。
中村修二さんといえば、あの青色LED開発者として有名になった科学者である。2014年にはノーベル物理学賞を受賞した四国は愛媛県出身の工学博士である。
そんな人が教育論！本書を読むとわかるが、副題にあるとおり、21世紀を生き抜く子に育てるための、いまの教育制度、なかでも大学入試のあり方について提言してくれています。いまの大学入試は単なる合格するための「ウルトラクイズ」であり、あんなものは全く力をつけるためにもならず、廃止論を展開しています。こういうにはちゃんと訳があります。私はよくわかる気がします。そうした意見は最近、よく耳にします。
とにかく、得意を伸ばすことの大切さ、親の役割、体験から考える力など。「このままではアホになってしまう」と40才を超えて管理職会社員時代に危機感を感じ、一念発起して、渡米した中村さん。日米格差を体現して得た結論がここにあります。
さて、２冊目は室町時代、つまり戦国時代関係の本である。
盛本昌広さんの
「戦国時代の舞台裏」
である。
戦国時代の合戦の舞台裏、特に戦に臨む際のなんだか大変な準備がある。生々しい、戦国時代を知ることができます。例えば、戦で、何万人とか同士が対戦するとかありますが、そんな人数が何ヶ月、何年もなんどもぶつかり合うことの裏側では、自然条件、季節に応じて食料を大量に確保したり、また、敵の食料となる田畑の稲や麦を引っこ抜いたり、川を渡るための調査や様々な道具を用意したり、実に様々な準備などが必要である。今から考えると、実にめんどくさいのだ。戦なんかやるもんやない(=ﾟωﾟ)ﾉって感じだ。
戦国武将たちリーダー層も、修養し、戦略を練り、実に戦いのためのルールづくりや領地支配の仕方に頭を使って対応している。前回読んだ渡辺昇一さんの本にも書いていたが、応仁の乱後の戦国時代は日本人武士たちは多大にレベルアップしたという。その訳がわかるような本でした。
３冊目は、これ。
紺野 登さんの
「幸せな小国 オランダの智彗」
を読みました。
オランダって国は歴史がある一方で、小さい国だし、人口だって1千万人台である。
他国に先んじて、世界中の海に早く駆け出し、東インド会社で貿易を行い、ニューヨークのもととなるマンハッタン島に最初に入り、繁栄してきた国だ。国土自体は危機的状態に近い低地であり、あらゆる工夫と努力から風車が発達し、干拓が進み、現在では世界中へ農産物を輸出する農業大国だ。農業技術の進歩は日本、とくに園芸野菜づくりなど高知にとっても大いなる先生的な国だ。何が違うのだろう。
日本との古い繋がりは江戸時代の出島での交易、それ以前からあった。キリスト布教性のなかったオランダは江戸幕府により保護され、様々な物資や知識、文化が日本に入ってきた。
本書はオランダと日本の人々の違い、考え方、イノベーション、知恵、そんなところを解説しながら、これからの日本人のあるべき姿を示してくれる。ますます、オランダという国が知りたくなる。
４冊目は
広谷喜十郎さんの
「高知市歴史散歩」
である。県立図書館の借りた本。
高知県の歴史として、かつて、高知市広報誌に掲載された歴史話しをまとめたもので、内容的にはあまり知られていない郷土の意外な歴史を探り、高知の良さを見出す、そんなハッピーな本である。
文章も読みやすいし、わかりやすい内容だ。
しかし、高知は深い。人物的に深い。
なぜこれほどに偉人的な人間が生まれたのか、不思議だ。幕末から明治にかけては凄まじい。中江兆民、板垣退助、中浜万次郎、寺田寅彦、浜口雄幸、金子直吉、谷干城、中島信行、鹿持雅澄、きりがない。
坂本龍馬だけではない。坂本龍馬も霞むくらいだ。クラクラするくらいだ。
これから彼らの本も読んでいきたいです。本書ではこうした偉人以外に様々な場所、地名の由来、成り立ちなど、ニッチな内容盛りだくさんである。知れば高知が好きになる、歩きたくなる、間違いない(=ﾟωﾟ)ﾉ 土佐歴史学、地元学だ。土佐人とは何か！を教えてくれている。古本屋で見つけたら買うぞ^_^
SEE YOU!