山口県と高知県は繋がりがある。
それもたとえば、周防大島と仁淀川町がある。
長州(山口県)の周防大島には大工集団があり、「長州大工」と呼ばれた。芋の栽培などが盛んとなり、島の人口が膨らみ、外へ出稼ぎに行かざるを得なくなったということだと何かで読みました。あの有名な民俗学者の宮本常一さんもここの出身である。
その長州大工たちは、数人単位で四国の集落に入り、神社仏閣、個人の家屋に至るまで建てていった。江戸期から明治から昭和における時代で、仁淀川町の旧市町村史にはそのあたりの記載があり、中でも旧・池川町にはいつ誰がどの神社を建立したかまで神社の棟札の確認によって一覧表になっている。
記録では仁淀川町は県内でももっとも多くの長州大工の建立した神社が多く存在している。有名なところでは、秋葉神社(旧・仁淀村)、河嶋山神社(旧・池川町)などがある。小さなお堂や個人宅も入れたら、けっこう膨大な数ではないかと思う。
外部から仁淀川町の山深い山村集落に来た大工集団・長州大工たちは、大きな神社の建設なら数年から10年ぐらいは掛かったという。山から木を切り出し、そして、建材をそろえ、建てる。その間、どんな地域住民たちとの交流があったのだろうか。「長州大工たちはとてもいい仕事をした」というのが町史に書かれていたと思う。
この写真は、仁淀川町の某神社の彫刻たちである。こういった龍や十二支、物語に出てくるような動物、人たちが彫られているちょっとした芸術作品を山間の小さな神社の中に見れるので、仁淀川町は山の隅々までアートに満ちあふれているような感じである。ちょっと面白いですよ。
以前のブログ(クリック) → 河嶋山神社関係
SEE YOU!