神田憲行さんの「「謎」の進学校 麻布の教え」を読みました! | がんばる地上の星たち!高知と松山のまんなか・仁淀川町

がんばる地上の星たち!高知と松山のまんなか・仁淀川町

土佐の山間・仁淀川町(によどがわちょう)の(元)地域支援企画員の日記!



今回読んだ本は、
あの進学校、麻布の本である。
神田憲行さんの
「謎」の進学校 麻布の教え
を読みました。


って何だ??(笑)

そう、この学校は東大合格率全国トップ10に常に入る
進学校ながら、普通の学校とは違う、中高一貫男子校
なのである。自由な校風の進学校というのが一般的だ。

著者はある時、この学校の不思議に気が付き
2年にわたる取材のもとに、
その変さに挑んだものである。
その内容は、OB、在校生、教師、など多面的に取材して
いるものであった。

本書を読んで、この学校に入りたい!!
なんて、今更思う。入れるものなら!!
この学校は日本の未来に絶対に必要
だと感じました。
その受験の試験問題や教師の教え方、教育方針が
いまの公立、私立の学校とはかけ離れて実に素晴らしい。

テストにしても正解よりむしろその考え方の過程に注目している。
子供を肯定的にとらえる加点主義にある。
学生自身も言う「国語」教育の凄さがある。まさに考えて書く
実践があるのである。「国語の目的とは教養を身につけること」
と国語教師は言っている。
数学にしても何にしても、麻布は徹底して書くチカラを磨くのである。

また、理科のカリキュラムも今は「理科離れ」が叫ばれているが
ここでは関係ない。中1で化学、生物、中2で物理、地学がメイン
となり、中3で化学、地学、生物で高1で理科系の基礎が終わる
ようなカリキュラムとなっている。すごい!さらに、実験を重視し
その現象を理解するのである。子供たちも探究心が豊富という。
とにかく、生徒の知的好奇心をノックするあらゆる仕掛けがあるのだ。

生徒間にはある種の「緊張感」があるというのも特筆である。
それは、勉強のみではなく、「自分がなにかの分野で1番である」
「この点では負けない」という価値観で競争していく部分があるという。
切磋琢磨しているだ、趣味にしても、勉強にしても、遊びにしても。

本書にこの学校で40年教え、最後は校長先生の退任の挨拶文が掲載
されていたが、これはとても心に響く言葉だった。必読である。

この学校の存在は素晴らしい。
本書は超オススメである。

SEE YOU!