天気雨 -7ページ目

分岐点

ここで選ぶ道を誤ると


もうその場所にはたどり着けない。

もうあの場所には戻れない。

この先でまた会えたかもしれないあなたに会えない。


どの道を選ぶのか。

判断は「今」の自分に委ねられている。

桜が咲く前に

その行いを肯定する気は毛頭ない。

希望に満ちていた彼女の無念さは想像を絶するけれど

彼について思うところはある。



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告げた想いが叶えられることはなかった。

それでもここから見る日々の風景のどこかに君がいるだけでよかった。

言葉を交わすことはもうないけれど

姿が見られるだけで心が満たされるような気がしていた。


君が誰かのものになることに絶望したわけではない。

そもそも僕のものではないのだから。


ただ、僕の目の届かないところに行ってしまうならば。

景色が色彩を失うのならば。

春に君と同じ桜を愛でることができないのならば。

一層のこと。


そして破滅の道を選んだ。


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ただ見つめていたかった。

それだけだったのかもしれない。


どう転んでも

想像にすぎないけれど。

いつかの

あの藤棚のしたで。