新年おめでとうございます。

   今年が皆様にとって健やかで

      良き年になりますように

          輝かしい年になりますように

              この曲をお届けします。

 
 

 

 

 

美しいメロデイの曲は次々に作られても

その泉は尽きることはないんですね。

 

 

深夜ドラマを見ていて

ふと流れてきた曲を聴いて

「まだこんな素敵な曲があったんだ」

と思いました。

 

 

日本語の曲ですが、聞いていると

高音の裏声の出し方に特長があったので

「もしや」と思ったら

やはりK popグループが歌っていました。

 

 

ENHYPENの「Shine On Me」

  (2025年7月)

 

 

 

K popと言えば

激しいダンスナンバー

エッジのきいたかっこいい曲のイメージですが

こんなにしっとりとした優しいバラードも

歌っているんですね。

 

 

しかもこの曲は日本オリジナル曲。

 

 

有線放送やオリコンで1位を獲得したので

「あ、この曲聴いたことある」と

どこかで耳にした人も多いんじゃないでしょうか。

 

 

 

メンバーは7人のうち

6人が韓国人で日本人は1人

どのパートを日本人が歌っているのだろうか?

というぐらい日本語が自然で

 

 

ワンフレーズずつ交代で歌ってるんですが

まるで一人で歌ってるかのように

声に親和性があります。

 

 

YouTubeで「Shine On Me」を検索すると

大きなスタジアムでの

ライブバージョンもありますが

ライブの中盤、もしくはラストで

MVとほぼ同じクオリティの声で

歌っているのは感動ものです。

 

 

 

たびたびの休みをはさみながら

 続けてきた私のブログも

  6年目を迎えました。

   ほんとうにあっという間です

 

 これまで訪問してくださった皆様

  ありがとうございます。

   これからもよろしくお願いいたします。

 
 

 

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店で「開口笑」を出すようになって

百雄伯父は店内の壁に一枚の掛け軸を飾った。

 

 

    

            對酒                     白楽天

                      蝸 牛 角 上 爭 何 事,
                      石 火 光 中 寄 此 身。
                      隨 富 隨 貧 且 歡 樂,
                      不 開 口 笑 是 癡 人

 

 

「おじさん、あの掛け軸にもお菓子と同じ

『開口笑』って文字があるよ」と耀が言うと

「ああ、あれは白楽天という詩人が書いた

『対酒』という長い漢詩の一節なんだよ」

と伯父は答えた。

 

 

「難しい漢字ばかりで

なんて書いてあるか全然わからないよ」

浩や麗華も首をかしげると

伯父さんはその意味を子供たちにもわかるように

優しい言葉で語り聞かせた。

 

かたつむりの角の上のような

狭い世界で人々は何を争っているのだろう。

 

人生はまるで火打石が火花を散らす

一瞬のようにはかないものなのに。

 

金持ちは金持ちらしく

貧乏人は貧乏人なりに 楽しく暮らそう。

 

口を開けて大いに笑おうではないか!

 

 

「最近、笑えることなんて何もないよ」

友達と喧嘩したばかりで落ち込んでいた浩が言うと

「それでも、無理をしてでも笑うんだ。

気持ちは後からついてくるもんさ」

と伯父は励ました。

 

 

耀はしばらく考え込んでいたが

「そうか、そういうことか」

と何かに気づいたように大声を上げた。

 

 

「なんだ。急にどうしたんだ」

「ずーっと考えていたんだ。

酔拳や蟷螂拳みたいに

自分だけのすごい技を編み出したいって。

師匠に弟子入りして修行して

自分の奥義を完成させる。

そしてその秘技に

『開口笑』って名前をつけるんだ」

 

 

 

「そんな変な名前の技なんてあるもんか」

と浩が思わず吹きだす。

 

「変でも何でもかまわないさ。

そう決めたんだ。

山にこもってでも最高の奥義を創り出してみせる」

 

 

「一体どんな技なんだ?」

「誰にも負けない技、最後に勝つ技

そして皆が幸せになれる技だ」

「……意味が分かんないな」

「ともかく、志が大きいってことは良いことだ」

伯父が耀の背中を力強く叩きながら笑った。

 

 

(山に籠もって修行だなんて……)

男たちだけで盛り上がっているのが

面白くない麗華は

「ねえ、この字を見ていたら

なんだか怖い感じがするの」

一人だけ違うことをぽつんと言った。

 

 

彼女の予感はいつも不思議と

当たるのだった。

 

 

 
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百雄伯父さんと碧伯母さん夫婦は

朝から晩まで店に立ち続けていた。

 

 

店を閉めてからもスープ作り

タレ作り、チャーシューの仕込み

といった作業が休みなく続く。

 

 

それだけ働いて

店が繁盛しているにも関わらず

不思議と手元に金は残らなかった。

良心的な値段とサービスを貫いていたからだ。

 

 

店の裏が自宅だったが

耀と麗華が幼いうちは

目が届いて寂しい思いをさせないよう

店の奥にある和室で過ごさせていた。

 

 

店の仕事が一日中忙しく

子供たちと過ごす時間がなかなか取れない。

 

そのため伯父さんは、昼と夜のピークの合間

客が引いたわずかな時間に

おやつを作ってくれた。

それが、子供たちとの

束の間の触れ合いの時間だった。

 

 

そのおやつの中でも二人が一番好きだったのが

「開口笑(カイコウショウ」という

中華風の揚げ菓子だった。

 

 

 

揚げた際に生地がぱっくりと割れ

まるで笑っている口元のように

見えることからその名がついた

縁起の良い菓子である。

 

 

 

 たっぷりの胡麻をまとった

団子状の生地を頬張れば

外はサクッと香ばしく

中はホロリと崩れる。

その素朴で優しい甘さが、二人は好きだった。

 

 

一度、店でサービスとして出したら

好評だったのでメニューへ加え

今ではテイクアウトも出来るようになっている。

 

 

粉と卵、砂糖、ラードを混ぜ合わせ

手際よく丸めた生地を

ピンポン玉ほどの大きさに切り分けて揚げ油へ。

 

 

やがて、香ばしい胡麻の香りが

ふわりと漂いはじめる。

 

 

伯父さんに「危ないから離れていなさい」

とたしなめられても

兄妹は調理場を離れようとはしなかった。

 

 

揚げ油の中の団子を

二人は飽きることなく見つめ続ける。

 

「あ、口が割れてきた!」

「よし、そしたら火を少し強めて

焦げないように転がすんだぞ」

 全体がこんがりとキツネ色に染まったところで

引き上げ、油を切る。

 

 

二人は揚げたての「開口笑」をほおばり

幸せな気分になる。

耀と麗華は伯父さんが大好きだったし

伯父さんが作るこのお菓子も大好きだった。