もういい、って思ったこと | 編・縫・織の暮らしの中で

編・縫・織の暮らしの中で

高野山ふもとにある織物の町に生まれ
糸や布に囲まれ育ちました。

和歌山県橋本市高野口町
洋服お直し
手仕事工房SUNNY店主

地域衣料サポート・糸布製品お直し

手仕事工房SUNNY

橋本市高野口町向島223ー8
09030394300
3/23㈬9時〜6時

さにーです。

小さいながらも、この町は繊維の産地です。産地って集合体なので、布を作る人達だけで成り立ちません。
この町で暮らすどれだけの人が布の産地と認識しているかな。
いくら地場産業のPRを外に向け発信したとしても、この町に暮らす人々が地場産業に意識を向けていないと、どこかで失速してしまうと思っています。
高野口産地に関わり始めた30代の頃から地域の人に理解して頂けるキッカケを作れるよう動いてきました。議員さんに話しを聞いてもらったり、高野口産地の布をメインに個展を開催したり、『まなびの日』に出展したり、高野口産地を理解して頂くための紙芝居を作り(町の偉人 応其上人と大畑才蔵も)和歌山県県立図書館(県教育委員会)の紙芝居コンクールにエントリーしたり、高野口サニーちゃん100体を作り市内のイベントを巡回したり。。。
私なりに頑張ってきたけれど力不足なのか、期待していた程の手応えはなくモヤモヤした気持ちが残りました。
モヤモヤした言葉に出来ない、言葉にしてはいけない気持ちがピークを迎え、

もういい。
こんな気持ちになり、所属していた行政に関わる全ての団体を退会しました。

今ならわかります。
ほんの少しでも期待しながらの行動って上手くいくはずがないのです。

若い頃からずっとずっとずっと商売人になりたくないと思いなが生きてきた私がお店屋さんになりました。

お店の二階の破れたふすまに貼ってあるのは近江商人の伊藤忠兵衛さん。


初代の初心を、時々読んでいます。
『三方よし』
多くの人が嬉しいと思える着地点はどこにあるのだろう。