土曜日は伝統工芸品『紀州へら竿』の日 | 編・縫・織の暮らしの中で

編・縫・織の暮らしの中で

高野山ふもとにある織物の町に生まれ
糸や布に囲まれ育ちました。

和歌山県橋本市高野口町
洋服お直し
手仕事工房SUNNY店主

地域衣料サポート・糸布製品お直し

手仕事工房SUNNY

和歌山の伊都 高野山麓

橋本市高野口町向島223ー8
09030394300
10/9㈯9時〜5時すぎ
明日は定休日です。

さにーです。

ここ最近
流れに任せると上手くいく
気付いたらうまく行っていたと思う事が色々あります。

数年前(クリーニング工場時代だと思う)ある人に
「さにーさんは自分の考えで物事を前に進める時期はもう終わった。これからは何も考えず流れに身を任す方が上手く進んでいきますよ。」
とアドバイス頂いたのですが、
『流れに身を任す』ってどういう事なのかよくわからず。その後も自分の考えで進み、そう言えば織物会社では全く上手くいかなかったのに、何も考えずお店をオープンしたら上手く事が進みました。

私は目的地に向かい逆算して物事を進めていくタイプなので、何も考えず流れに身を任すって、行き先がわからないのでとても不安になります。
ミステリツアーなんて絶対ムリ。
行き先不明ってめっちゃ怖いやん、
なタイプだったのです。

お店がだんだん忙しくなってきて、次々とやらないといけない事が目白押しで、何も考えている間もなくやらないといけない事をやっていると、気付いたら上手く回っていて、考えない方が上手く進むものなのね、と気付いたらのです。

気付くの遅いっ!


この町には伝統工芸品『紀州へら竿』という竹竿があります。
高野山麓の竹で作った漆塗りのとても高価な和竿です。
この紀州へら竿がスタートしたのが、明治10年で、同じく高野口産地の『再織』が草案されたのも明治10年です。
へら竿は伝統工芸品になり、再織は一旦消えてしまったのですが、復活しました。
明治10年にこの町で生まれた手工芸が今現在も続いています。

2015年に個展を開催した時から、この事を役所の観光化など関係者に伝えてきたのですが、打っても響かず。

その後もアチコチ打ってみるのですが、響かず。を繰り返してきました。
今年の春に、もう一度打ってみたのですが、やはり響かず。
※私の打ち方が悪いのよ、たぶん

もういい。
私、これ以上は打たない。
もう知らないもんね。って放置していたのですが、
気付いたら土曜日は紀州へら竿袋を縫う日になっていました。

あら不思議。



竹竿は持っていないけれど、
竹の物差しは持ってるよ。
(市販の和柄布で制作)

釣りの事も竿の事もわからないけど、布と袋の事はある程度は分かるので、どうすれば釣り愛好家さんが使いやすいか、竿が傷まないかな。
はたまた高価な和竿に見合う袋になるか、を考えて制作しています。

和竿が4本収納できます。
次はさらにここからカスタマイズしていきます。

京都の袋物教室でスキルアップしてきた事を早速実践して私オリジナルの竿袋を作っていこうと思っています。
楽しみです♪

流れに任せる事が出来るようになったので、どこに到着するのかわからないですが、紀州へら竿と再織の交差点に近付いている気がします。
この先、
どこに流れ着いても私はOKよ。

今日は一日何も考えず、ひたすら竿袋を縫います。