9月は、期待と緊張の中で始まり、大きな感動を残して、ジェレミー先生ご夫妻と一緒に、あっというまに過ぎていきました。
セミナーの前日には、ジェレミー先生ご夫妻と、CHKスタッフで、打ち合わせをしました。
その時、私は、まず、2005年のセミナーで受けた感激と感謝を伝えました。
当時は兵庫県の伊丹に住んでいて、東京のセミナーに参加したのですが、帰りの新幹線の中、同じ学校の仲間と興奮して修学旅行生のようにハイテンションで語り合ったこと。
オルガノン§9がテーマのセミナーでしたが、同じオルガノンの文章が、今までと全く違って見え、聞こえるようになったこと。
ホメオパシーは200年前のドイツ人医師が作った医療体系ですが、とても東洋的な考え方に近く、日本という、極東の島国に育った私に、しっくりくるもだ、ということがわかったったこと。
そして、その時は、まだ、勉強を始めて3年目だったけれど、「私は、ホメオパシーが、好きだ。」ということに、気づき、私だけでなく、「日本人は、きっと、ホメオパシーが好きだろう。みんなに広めたい。」と思ったこと。
こんな話を、ジェレミー先生にお話しできる日が、しかも、京都で実現するとは・・・。
2005年のあのときには、夢にも思わなかったし、そういうことが実現したことが、今でもなんだか、不思議な気がします。
ジェレミー先生は、私の話に、ふんふんと、耳を傾けてくれました。
いつものことですが、私は、日本語で、言いたいことを、言いたいように、しゃべりまくるので、通訳の方はやや大変そうでした。(笑)
でも、私の話を聞くなり、「今回のセミナーは、§9にしよう!」きっぱり言われました。
たぶん、いくつかのテーマを候補として持ってこられていて、そのどれにしようかと、考えておられたのだと思います。
ジェレミー先生のセミナーは、参加した人たちの気持ちを揺すぶります。
2005年、2011年、2013年。
ジェレミー先生によって、心を揺すぶられたたくさんの参加者の方々の気持ちの「波」が、先生を、今回、この京都に、奥様をも伴って連れてきてくれたよう気がしています。
2005年は、「ホメオパシー的な健康観」がお話の中心でしたが、今回は、バイタルフォースについてもじっくりとお話しいただきました。
バイタルフォースは、らせんを描いている。
激しく回転を続けるジャイロスコープのようなものでもある。
私は、野口晴哉の言葉を思い出しました。
「人が生きているのは、独楽(コマ)が回っているようなもの。」
回っている「力」があるから、立っていられる。
独楽は、しばらくして、勢いが弱まると、よろけだして、回転が止まると同時に倒れてしまいます。
物理的な法則では、絶対に立っていられない、私たちの肉体。
でも、大地に足をシッカリと付けて、立っていられるのは、バイタルフォースの奇跡的とも言えるような力があるから。
それを、しっかりと活動できるようにして、より、高邁な使命のために使おうではないか。
「オルガノン」の中で、ハーネマンは、みんなに、そう、呼びかけて、謳っていると、教えていただきました。
“レメディ”は、“詩”であるとも言われました。
詩と文章とは、何が違うのだろう?
詩は、「エッセンス」です。
そして、それを比喩で表現します
美しいリズムがあり、韻を踏んでの、繰り返しがあります。
「琴線に触れる」という言葉がありますが、心に届かせるためには、理性でなく感情に訴えるものでなくてはなりません。
また、俳句や短歌がそうですが、最小の言葉で表現します。
人の中心に揺さぶりをかけ、その人を本質的に変えるものがレメディです。
人の中心に届かせるためには、物の世界ではむりなので、希釈振盪という手間をかけます。
希釈振盪することを、ポテンタイゼーションといいます。
ポテンシャルを引き出すといった意味です。
それを最大限に引き出すのが、ミニマム・ドーズ(最少投与)という原則です。
私は、“ジェレミ”ーは、“詩人”だと思いました。
自分の頭で考え、自分の身体を動かし、自分の言葉を語る人。
ホメオパシーの「核心」をギュッとつかんで、リズミカルに謳いあげます。
ですから、私たちの、奥深くまで、入ってくるのです。
だから、私たちは、心を震わせて、深い部分から変わってくことができます。
しばらく私は、この心地よい振動に身をゆだねて、楽しみたいと思っています。
そして、来春5月から始まる、ダイナミス・スクールに通うつもりです。
還暦を迎えた自分自身への、ご褒美として。