前回書いた通り、ステロイドパルス療法によって酸素飽和度は90台前半まで持ち直した。

 

ただ、90台後半まで回復しなければ退院は見えてこない。

ステロイドパルス療法が終わって数日経っても、酸素マスクをつけた状態で90台前半のままだった。

「いつまで入院生活が続くんだろう…」

ちょっと気になっていた。

 

体が膨らんできた!?

そんなある日、不思議なことが起きた。

口から肩にかけて、皮膚が風船のように膨らんできたのだ。

指で押さえるとへこむ。

さらに口の下あたりを押すと、空気の泡が潰れるような

「プチプチ…」

という音がする。

何だこれ…(;゚Д゚)

 

看護師にそのことを伝えた。

すると病棟が急に慌ただしくなった。

私はベッドに寝かされたまま、そのままCT室へ運ばれることになった。

 

症状について何の説明もない。

こんなに慌ただしく運ばれたのは初めてだった。

そのせいで、一気に不安になった。

 

「もう自分はダメなのかもしれない…」

そう思った瞬間、運ばれている最中に体が震え始めた。

「寒いですか?」

看護師さんに聞かれた。

「いえ…」

そう答えるのが精一杯…

 

皮下気腫という病気

CT撮影が終わり病室へ戻ると、主治医がやって来た。

 

「皮下気腫になったみたいです。」

初めて聞く病名だった。

主治医は続けた。

「間質性肺炎で肺が弱くなっていて、肺から漏れた空気が皮膚の下にたまっています。」

「自然に体へ吸収されるのを待つしかありません。」

どうやら厄介な状態らしい。

ただ、命に関わる病気ではないと聞いて少し安心した。

 

鏡を見てみると驚いた。

口、あご、首、鎖骨のあたりまでパンパンに膨らんでいる。

痩せているはずなのに、体重が120kgぐらいある人のように見えた。

 

押すと相変わらず、

「プチプチ…」

と空気が潰れる音がする。

気持ち悪い…(;゚Д゚)

 

こうして私は、間質性肺炎だけでなく、皮下気腫まで治らないと退院できなくなってしまった。

ただ、皮下気腫については命に関わる病気ではないと聞いていたのは救いだった。

「時間はかかっても治るなら、まあいいか。」

そう自分に言い聞かせ、しばらく入院生活を続けることになった。

 

 

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