【妥当な平均点】
2026共通テストの平均点が公表されている。
東洋経済on-lineによると、国語、物理、情報Iは10点以も上下がり、昨年比の総合平均点は下がるという。得点調整はない。
公共・政経の中間集計65.94点、最終集計予想64点と予測されている。まあ、そんなものだろう。すると80点は取らないと個別試験を有利に戦えないということになる。進学校の高校生なら、中学と高校の授業の蓄積で、漫然と解答しても6割はとれる。すべての科目にいえることであり、問題は平均点ではないのだ。
【公約という風呂敷】
さて、総選挙が公示されて各党の主張が示されている。共通するのは、国民負担の軽減、中でも消費税減税である。「みらい」を除くすべての党が何らかの消費税減税を掲げている。全員賛成なのだから、特別国会はむりとしても、それに次ぐ通常国会での消費税減税実現は確定だね、ということにはならない。
全員が賛成ということは、争点でなくなったということである。また、その実現に誰も責任を取らないということでもある。
高市がいっているのは「検討の加速」であり、国民会議で「夏までに結論が出たら」、臨時国会に「法案を提出できる」と発言している。「できたら(26)年度内をめざしたい」(日本記者クラブ主催の討論会での発言)に過ぎないのである。何重にも言質となる表明を避けている。やるとはひとこともいっていない。そのような言葉の分析に意味はない。高市政権は、本当にはやる気がない。
【神のお告げ】
分らなければ「神」に聞けばいい。減税は財政問題であり、為替市場の「神」が審判する。すなわち、消費税減税が実現しそうなら「円安」となる。それが財政健全派の定説である。ということで、外国為替相場はと見ると、解散後に「円高」が進んでいる。今日なんか152円台であり、円高が株価を下げる一因となっているとされる。「神」は消費税減税なんかない、と(今のところ)いっているのである。さすがの高市も、「神」は、国民のようには欺けない。
【消費税ゼロで物価は】
それでも減税が実現したらどうなるのか。例えば食品消費税が0になったら食品への支出が減り、国民の生活は改善されるのだろうか。そうはならないだろう。「消費税0セール」などで、少しの間は値下げがあるだろうが、あくまでもアリバイとしてである。減税分はやがて本体価格に吸収されて、元の価格に回帰していくだろう。メーカーも外食も、円安などによるコスト増の転嫁に四苦八苦している。納税軽減はその解消の絶好の機会である。減税分は、彼らの収入となって消えていくことになる。
【消費税は15%にね】
最悪なのは、1、2年に過ぎない食料品減税を錦の御旗に、消費税の恒久的な税率引き上げが行なわれることだ。同じく東洋経済on-lineで、慶應義塾大学 経済学部教授の土居 丈朗は、「食料品の消費税率ゼロ」にしたいのなら財源5兆円をひねり出す奥の手はある」と題する一文を掲げている。その中身はなんのことはない、「消費税の標準税率をさらに引き上げることで財源を確保する」である。さすがKOのセンセーである。財務省の喜びそうな提言に余念がない。
財政均衡論者は今、食料品減税を消費税税率15%引き上げの機会ととらえている。食料品消費税減税は彼らにとって、「災いを転じて福となす」好機なのである。どうも、そうなるおそれが大きい。喜んでいる場合ではないのである。