金曜日の夜、テレビを観ながらいつの間にか寝落ちしていたところ、一本の電話で目が覚めました。
まだ半分寝ている状態で電話に出ると、いつもはすでに寝ているはずの母からで、小さい頃からお世話になっていた伯母の死を知らされました。
まだぼんやりとした頭で、とりあえず明日帰ると伝え、急いで飛行機を予約し帰路へ。
帰ると決めた時点ではお通夜も葬儀のスケジュールも未定だったので、移動している途中で、お通夜は到着日の夕方6時から、葬儀は翌日の午前中と知りました。
実家に到着すると、近くの斎場ですでにお通夜は始まっており、着替える暇もなく一番後ろの席に座って途中参加でしたが、お坊さんの話のあとにご焼香をさせてもらい、亡くなった伯母の姿を見ることができました。
安らかな顔にすこし気持ちが落ち着きました。
大好きな人とのお別れはいつも突然で、中々気持ちの整理がつかないものですが、最後のお別れの時に姿を見ることができるかどうかは、その後の心境に大きな違いが出てくると思っています。
斎場の入り口には、故人のにこやかな顔の写真が飾られ、祭壇脇のスクリーンにも思い出の写真がスライド形式で流されていて、中には自分が撮った写真もあり、自分の頭の中にその時の記憶が呼び起されました。
翌日の葬儀の最後には、出席者全員がお棺の周りに集まり、係の人が綺麗な花を手渡してくれて、お棺の中を花いっぱいに飾っていきました。
ここ10年ほどで大好きな親戚を3人見送りましたが、春にお別れをした人は桜のイメージが、夏にお別れをした人には夏の花のイメージが残っています。
今回は、初めての6月のお別れ。
飾られたお花はたくさんの淡いピンク色のユリが印象的でしたが、私はその中でも少し早咲きの向日葵をお顔の近くに飾ることができました。
火葬場の敷地に入ると道路の両脇に青い紫陽花の花が植えられており、伯母さんとのお別れのイメージは青い紫陽花の花だなと思いました。
伯母さんとは血のつながりはないけれど、小さい頃から本当に良くしてもらって、大人になってからも実家に帰省するたびに家を訪れて、一緒におしゃべりをするのが楽しみでした。
ここ数年はコロナの影響で会えてなくて、本当は亡くなる前に会いたかったけれど、最後に「本当にお世話になりました。ありがとうございました。」という気持ちを伝えてお別れできたのはよかったです。
6月のお別れは青い紫陽花のイメージ。
最後にもう一度「本当に本当にありがとうございました」と心の中でつぶやきます。