この場合、「ロリ顔」じゃなくて、「ヒール(悪役)」の反対の「善玉」のことですよ。
「善玉」と言えば、HDL-C、いわゆる善玉コレステロールについてだが。
1980年代までは、家族性でHDL-CからLDL-C(悪玉コレステロール)やVLDLに転送するコレステロール転送タンパク(CETP)が欠損するため、HDL-Cが高い「長寿家系」が存在することが知られていた。そのため総コレステロールが高くとも、HDL-Cが高ければ問題ないとされていた。これを利用して、CEPTを阻害して血中HDL-Cを上昇させる薬剤が動脈硬化促進を予防および改善目的にて脂質代謝異常を持つ患者に用いられた。ところが、これらの薬剤(anacetrtapib)を用いてHDL-Cが上昇しても、死亡を含む評価項目を改善することはなかった(New England Jounal of Medicine 2013;367:2089-2099)。
そして、冠動脈疾患患者から採取したHDL-Cは、健常者のHDL-Cと比べると、血管内皮機能を傷害する(NO産生抑制、活性酸素種産生増加、内皮細胞への単球接着増加、傷害内皮再生抑制)ことが観察された。(Besler C, et al. J Clin Invest. 2011;121:2693-708. doi: 10.1172/JCI42946. Epub 2011 Jun 23.)
と、自分のためのメモ。
我々内科のPTであれば知っている通り、身体のために悪者と表現されることが多い発痛物質や、炎症物質にも存在する意味があるので、その物質を根絶してしまうなど、極端にバランスを崩すと大概別の問題が起こる。(がん細胞については除いときます)
さて、いつもの通り話は変わるが。
最近相方みかんがアニメの「宇宙戦艦ヤマト2199」にはまっている。世の中全般でどれほど受けているのかはわからんが、とりあえず同世代元ダンスィの間では評判がいいらしい。オリジナルと大きく違うところは、ストーリーが大変complicatedというかsophisticatedな状況で、前回のように「”ガミラス=悪”をやっつけて地球を救う」という単純さはない。ガミラスにも人間味(?)あふれたベビーフェイス(善玉)がいて、戦いの中にどちら側にも葛藤がある。
それは「平成仮面ライダーシリーズ」には既に良く見られる現象だ。仮面ライダー同士で戦いや葛藤がよくある。龍騎なんて何人仮面ライダーが出てくるんだかようわからん。多分、物事白黒で判断したい化石世代のジジババには理解できないと思われる。
そういえば、迷惑行為を警察に通報した患者さんが、警察から
「先方にも事情がありますので、簡単に取り締まれないのです」
と言われたそうで、「悪いことを悪いと言っているのに、どうして取り締まれないんだ!」と憤慨していた。
自分が迷惑と思ったとしても、実は世間一般ではそうではないかもしれんというころもあるのだが、世の中善は善、悪は悪、と一言では片付けられないややこしいことが増えましたな、あたかも発痛物質や炎症物質みたいに。
それでも変わらないのは、根底にある人の価値観だろうな。
弱者の立場を頭では理解しながらも、自分がその立場になりたくない。想像力の欠如というよりは、生物的に強い者を残そうという本能。であるならば、弱者を受け入れられない、という人の行動はそう簡単には変わらない。
本日の結論: ごめん、最後のパラグラフを考えるのが嫌になった(泣)
ストーリーはあってもオチまでたどり着けず落とすという江口寿史状態。
なぜならば、今週末できるだけ師匠に会いたくないんだが、今のボスが座長のセッションでラボの後輩が発表するので遭遇してしまう危険性大。
見逃してください見逃してください見逃して・・・