ソフトボール女子、金メダル(泣
ソフトボールではダブルヘッダーはそれほど珍しくない、としても上野さんはよく投げた。偉い。
しかし内科のPTとしてはやっぱ気になるのは西山麗さんだ。先天性の大動脈弁閉鎖不全・狭窄症で置換術の既往あり。彼女が走る度にどきどきするし、活躍すると嬉しい。
野口みずき選手のランニングフォーム解析の時は
「いいなあ、こういうことやるPTになりたいなあ、でも自分が担当の選手がオリンピックなんて出ることになったら眠れないだろうなあ」(怪我しないように調整したり、既にどこか痛めていたら試合に間に合わせられるようにへばりついて仕事することになるだろうから)などと暢気なことを言っていたのだが。(しかも本当にハムスト痛めていたし)
自分が大動脈弁置換術後にリハ担当した患者さんがオリンピック出るような選手だったら。
普通はやっぱオペ担当した医者のように、大会で優勝争うようなハードな運動はするな、と言うわな。
しかし泣きながら「死んでもいいからまた試合に出たいです」と言われて、リハを断れるか、と言えばQOLを考えるPTとしては・・・
いや、試合云々言うレベルでは多分もう、リハには来てないか。
それにしてもやっぱり怖いよなあ。だって普通だったらないはずの場所に縫い目がある、ということはちょっと違うかもしれないけど心臓に切り取り線があるようなものか?しかも大動脈だから一番圧が高いところだし。激しい運動で脈圧が上がることの怖さを知っているだけにかなりどきどきする。
生体弁そのものの寿命は10~15年と言われているということは、もうオペ後10年経っているのであと何年か後にオペしなくてはならない。次も生体弁なら、今はウシやブタの弁があるので前回のようにドナー待ちしなくてもオペを受けられるようになったとは言え、やはりその10数年後にまたオペを受けなくてはならない。機械弁にすると長持ちはするがワーファリン(血液凝固阻止剤)コントロールしなくてはならないので出血の可能性があるような激しい運動は出来なくなってしまうだろう。(何より女性の場合は出産ができない)
そんな訳で新聞等の記事では「難病を克服した」と書いているが、西山さんの病気との闘いはまだ終わっていない。一生続くし、今現在も闘っている。