七夕だ。願い事をしそこねた。
と言ったら、後輩に「1年に一度恋人に会えるかって人たちにお願い事なんてしちゃダメでしょ」と嗜められた。
お前ら(その後輩やらとっつぁん看護師やら)に道ふさがれたり後ろからどつかれたり仕事の邪魔されてるばばあ理学療法士のお願い一つぐらいは聞いてもらってもばちは当らない気がするぞ。
今日は排痰の日だった。体交して呼吸介助して咳そう反射促して(傍から見ると首絞めてるように見える)ナース呼んで吸引してもらって御礼言ってもう一回体交して、を繰り返してへろへろカルテを書いていると、Aドクターがオペ着のままへろへろ歩いてくる。
Dr.「痩せた?痩せた?」
わし「全然。」
Dr.「そう?この辺(腹を指す)痩せた気がする」
わし「体重は変わんないけど腹は割れてるよ」
Dr.「ホント?」
わし「肉体労働者だもん。腱画は見えないけど白線は見えるよ」
Dr.「いいなあ、オレなんか肉のっちゃってる」
しかしビリー部(去年うちでも流行ってそんなものが存在した)では、一番まともな動きをしていたDr.である。やはり医者には体力が必要だ。
わし「ダメじゃん。血液データは大丈夫なの?」
Dr.「空腹時血糖はちょっとヤバかった」
わし「HbA1cは?(過去30-45日の平均血糖値を反映)」
Dr.「そこまでやられてないよ」
Aドクターは消化器内科医、さすが専門分野である。
わし「あたしもラボデータは問題はないんだけど、側頭葉が心配」
Dr.「何で?」
わし「バカみたいに飲むんだよね・・・ウェルニッケ脳症が怖い」
先週の一日平均酒量は相方と二人でワイン1本、ビール350ml1本である。
酒ビン捨てながら嫌になった。ひとしきりウェルニッケ脳症話で盛り上がる。
わし「でも肝臓の数値は一度も問題出たことないよ」
Dr.「(きっぱり)肝臓の数値は問題出た時点でもう赤信号だから!」
うん。沈黙の臓器だけに一発レッド、退場なのだ。
Dr.「まず、肝臓やられたらほとんど糖尿。」
わし「糖代謝やられるもんね・・・」
Dr.「すい臓(酒に弱い臓器)もやられてたら漏れなくDM(糖尿)。」
心臓もだが、特に肝臓は一度やっちまうと検査数値が正常範囲になったといっても臓器が元に戻った訳ではないので注意が必要だ。あくまで気をつけているから数値が治まっているだけ。
そんなあたちの今年のお願いは「糖尿病運動療養士に受かること」なの。