初めて花粉症になった高校の時以来整体師になるまで長い間春は苦しんできた。
今年久々に出た付随症状なのだが、瞼が腫れるのだ。
それも水イボのように中からぽつぽつ膨れたのが破けて点々とかさぶたになる。
それだけなら良い。破れた膿に触れると飛び火する。筑波のガマガエルのように醜い。
毎年のように患っていた時は私の前世はガマガエルではないかと真剣に思った。
前世と言えば、去年の夏の日記で書いたが友人の家をお祓いした霊能力者によると
私の前世は任那の大夫、つまり県知事のようなもので経緯はわからんが
磐井の乱で死んだそうだ。関係あるかは知らないが、私の左腿には
矢傷のような大きな痣がある。大動脈上のその部分を刺されたらすぐに失血死するだろう。
そのぐらいは別に恐くないな。愛知県伊良子岬にあった旧陸軍の射場の話に比べれば。(以下無断転載)
其処には連絡用トロッコが敷設され、射爆場の監的壕と要塞砲の連絡を行っていた。
ある日のこと、一トン爆弾用の新型爆薬のテストが行われることになり、
板橋から火工長がやってきた。
指揮所にて最終確認を受け、監的壕の前に設置された爆弾に向けて火工長以下
5名の作業員がトロッコに乗って出発した。
遅れて見学者を乗せたトロッコが出発した。そのトロッコが走っていたとき、
突然レールに稲妻のような閃光が走り、試験用の爆弾が爆発した。
勿論、先に出発した火工長と作業員は粉微塵になって吹っ飛んだ。
作業員の遺体の一部は其処此処にあるのに、火工長の遺体だけが存在しない。
捜索隊は必死になって探した。
ふとコンクリートの壁に目をやると、人間の形をした影が浮き上がってきている。
コンクリートの合わせ目に軍服の生地のような糸屑が霜降りの如く細く
一面に挟まり込んでいた。
火工長は、爆風で吹き飛ばされた拍子に壁に圧入されてしまったのだ。
その肉体の脂血が時間の経過で化学変化を起こし、浸みだしてきていたのである。
事故処理班が糸屑をピンセットで取り出し、人型を拭い去った。
しかし、翌日早朝事故処理班が現場に行くと、また人型が浸みだしている。
このままでは士気に影響すると考えた処理班長は、壁を擦り続けたが
人型は怨念のように翌日には現れている。逆上してセメントを塗りたくっても、
また人型が滲み出ていたと言う。
・・こわ。前世の話など吹っ飛んで人型が滲み出てくるよ・・・