越すに越されぬ田原坂
右手(めて)に血刀 左手(ゆんで)に手綱
馬上豊かな 美少年
あーこの前ね、パドックで勝春と見詰め合ってしまったので彼の馬券を
買ったですよ。きっちり来たんですがヒモが違ったのね。ってどうでもいい。
さて、本文800文字以内、はじめ。
世に「天才」と呼ばれる人は多い。特にスポーツや芸術の世界などで
ライバルとしてタイプの違う天才の対比は大変興味深いものがある。
二つに分けると狂気と紙一重の天才と、優等生の天才になると思う。
代表としては野球で前者が長島、後者が王であろう。人々の支持を
受けるのは前者が多いようだが、自分の世界においてはどうだろうか。
「記録より記憶に残りたい」という言葉があるが、確かに記録より名勝負の方が
感動的な事もある。しかし一般社会、例えば営業を例にすると、社内や取引先に
受けが良くても売上が上がらねば仕事にならない。「狂気の天才」というのは
普通の社会では成り立たないだけに、感動を喚起する分野では余計に受け入れ
られるのかもしれない。
私は整体に関わった時期に天才治療家と呼ばれる人々を多く見た。
彼らは豊富な臨床経験に基づきある種のカリスマ性を身につけている。
医者に見放された患者さん達が多く訪れ、医療では治らなかった患者さんが
良くなる事もあった。しかし100人の内1人が治らない病気を治すのが
天才ならば、99人を確実に治すのもまた天才と言えないだろうか。医療は
完全を目指して研究、発達を続けている。今の私は1人に信頼されるのもどうか
と思うが、今後経験を積み重ねて行くに当たり、少しずつでも治療の幅を広げる事、
また治癒が期待できない患者さんには、天才治療家がそうであるように
「会っただけで治ったような気持ちになる」安心感を与えられる技術者を
目指して行きたいと考える。
武豊という騎手は天才と呼ばれる。あらゆる最年少記録を塗り替え、若い頃から
冷静なレースをし、馬を実力以上の着順に持ってくる。同じ失敗を繰り返さない。
典型的優等生タイプの天才だ。しかし賞金の高い日本よりも、技術の向上を
目指し海外で転戦している。彼の姿勢には技術者を目指す者として頭が下がる。
以上。
嘘その1。天才治療家は99人の方も治す。理屈は知らんようだが。
嘘その2。武豊はすごいと思うが博打打ち的にはつまんねー。
でも理系小論文だから。