茅場町まで出かけた。好きな物から食っちまうタイプの私は気乗りしない用を
伸ばし伸ばしにしていたのだが、今日は年貢の納め時。
雨だし、寒いし。重い気持ちで用を済ませ、ついでだから兜町まで足を伸ばした。
久々に証券取引所でも見学しようと思ったのだ。
「兜町は…不思議な街だ」(鼻をすすりながら読んでね)
と、田村正和がドラマで渡った交差点を通って東証へ。
利下げだと理論的に株は上がるはずだが誰もそう思わないだろうし、やはり日経平均は下げた。
少し前「年末には景気底入れ」とG7だかで宣言との記事の隣に「長短金利低下」
の記事が並んだので馬鹿笑いしたが、ファンダメンタル悪すぎるよなあ、
ディスインフレ下での利下げとは訳が違うよ、
と寂しい思いで立会い場跡(跡!)を見下ろした。今は下まで降りられるのね。
端末を覗き、専門紙を読む。見学客少ないなー。
あれだけの市場部員や職員の受入はどうなったのだろう、と
寂寥感甚だしく、腹も減ったので外へ出る。
よく行った店を探したのだが別の店に代わっている。
もう一軒あったよな、と思った店は
「閉店します。兜町で21年、お世話になりました」
、、、ううう。ここならまともな物が食えると思ったのに。
悲しみに打ちひしがれ、とぼとぼ日本橋へ向かう。よく行った蕎麦屋に入り
あんかけそばを頼む。
「そば、でいいんですね?」
ええ、不都合でも?…やがてやって来る蕎麦。
あ。そうだった。ここんち蕎麦柔らかいのにあんが固いからあんかけにすると、
蕎麦が切れるんだ。でもうまい。寂しさと嬉しさと半々で蕎麦を食う。
嗚呼、若い頃の跡地巡りなんてわしも老いぼれたもんだぜ、と
絶望的な気分で東京方面へ。
あ、元同僚が八重洲のマッサージ屋でバイトしてるんだ。
いるかな?とメールを打つ。間もなく彼(24才松村雄基似美形)から電話。
「久しぶりですねー。どーしたんですか?」
「近くに来たから。どーよ、何かあった?例えば彼女が出来ないとか」
「…」
「…」
「さんでいさんがいぢめる」
落ちたら、いや落ち着いたら飲む約束をして切る。
家に帰って元会社の同僚(26才坂本一生似有能)のページを覗くと
「ところでさんでいさんは元気だろうか」の書きこみあり。
・・・生きててよかった、と思ったりして。
結論:「歳を取っても美人妻」、、、嘘です。
本当の結論:「若い男は生きる糧」