妊娠中に術後補助化学療法を決断した最終的な決め手 | 3人目妊娠中、34歳で超巨大盲腸癌(大腸がん)ステージ3b発覚!

3人目妊娠中、34歳で超巨大盲腸癌(大腸がん)ステージ3b発覚!

ステージ3b。妊娠中に手術。治療そして決意の出産からの多忙育児☆

2016年の12月、
手術後2ケ月、来る日も来る日も調べに調べ、
悩みに悩み、妊娠継続・出産を決意し、
MSI検査陰性とわかり、
術後補助化学療法は5FU+LVのRPMI法に決めたわけですが、
妊娠中に本当に抗がん剤をやるべきなのか、まだ悩み続け、
抗がん剤最初の日までの間、調べ、悩み、前日の夜もまだ悩み続け、調べ続け、
ついに夜中の12時も過ぎて当日になり、
結局、当日の夜中3時に、やはりやろう、と決めました。


その時に、最後の決め手になった研究資料がこれです。

国内外科手術成績を基礎とした経口抗がん剤による治癒切除大腸癌術後補助療法の確立

※追記
すみません。PDFのため、うまくリンクできませんでした。
そのままこちらに載せられませんので一部抜粋します。

「本研究は、平成 18 年 11 月に症例登録を完了した、JCOG0205「Stage Ⅲ の治癒切除大腸
がんに対する術後補助化学療法としての 5-FU+l-LV 静注併用療法と UFT+LV 錠経口併用療法
とのランダム化第 Ⅲ 相比較臨床試験」の結果報告、および平成 22 年 3 月 1 日から開始となっ
た JCOG0910「Stage Ⅲ の治癒切除大腸がんに対する術後補助化学療法としての
Capecitabine 療法と S-1 療法とのランダム化第 Ⅲ 相比較臨床試験(CAPS 試験)」の進捗状況
の 2 つの研究課題からなる。
JCOG0205 試験の最終成績を 2012 年 ASCO のポスターディスカッションで報告し、
UFT/LV 療法が 5-FU/l-LV 療法と 3 年 DFS(無病生存割合)で 77.8%対 79.3%(HR=1.016, 
P=0.0236)と非劣性であることを検証した。これにより、経口抗がん剤 UFT/LV 療法を標準
治療に置き換え可能であると結論した。また、毒性においても UFT/LV 療法で肝障害が多く、
両群で下痢が海外よりも約 1/3 低頻度であることが判明した。
さらに、長期成績である 5 年生存割合は両群で 88%と極めて良好であり、国内で行われる D3 郭清や、再発後の抗がん剤治療の進歩により治療成績が改善していることが推測された。
探索的検討では TNM7 版による
3年DFS は IIIA 92%, IIIB 80%, IIIC 63%であり、IIIC の治療成績改善が必要であることが示された。
JCOG0910 試験は、より新しい経口剤の評価を目指した Capecitabine と S-1 の比較試験で
ある。平成 22 年 3 月 1 日より登録開始し、平成 22 年度 417 例(35 例/月)、平成 23 年度 463
例(39 例/月)、平成 24 年 10 月末現在 269 例(38 例/月)で、累積 1,171 例(予定の 76%)
が登録されており、来年度前半には登録完了予定である。有害事象は予想範囲内である。
UFT/LV と比較して Capecitabine, S-1 とも6カ月間の薬価は約 1/2 であり、同等の有用性が
確認されれば、医療経済的に優れた術後補助療法の確立が可能となる。

患者数が急増している大腸癌に対する術後補助療法の確立を目的とする。今回最終報告され
た JCOG0205 試験では優れた治療成績を示すことができ、かつ今後の研究課題を明確にした。
成績良好な IIIA では手術単独との比較を、成績不良な IIIC ではオキサリプラチン併用療法の再評価を行う必要がある

FOLFOX とゼロックスの補助化学療法のデータは海外のものしかなく、日本の手術は海外に比べてとても良い成績なので、オキサリプラチンなしでも生存率や無再発率はとても良いと説明を聞き、自分でも調べてそう感じていました。

また、当時はまだFOLFOX治療が3ヶ月か6ヶ月のどちらが良いかの結果が出ていない時期でした。
私は半年の術後補助化学療法を出産まで3ヶ月抗がん剤をやり、出産に備え一度間をあけ、
産後すぐ残りの抗がん剤を3ヶ月やらなければならないというスケジュールでした。
もしFOLFOXが3ヶ月やれば終わりで良いというのなら、
乳飲み子含めて3人の子育てをしながら産後に残りの抗がん剤をやらなくてすむし
そちらの方がいいんじゃないかとも思ったのですが、
やはりお腹の子の安全性が全く確立されていないのと、
当時はFOLFOXでも6ヶ月やらなければいけないと言われていたので、
いろいろと調べた結果、最終的に
5FU+LVのRPMI法を出産を挟んで産前産後に合わせて半年間やることに決めた経緯は以前書きました。

でも5FU+LVでも妊娠中にやるべきなのか、本当に悩みました。
私はステージ3B。
この研究資料を読んで、生存率や再発率を確認して、日本の外科手術後なら、
ステージ3Aなら手術単独でも良い成績、
ステージ3Cならばやはりオキサリプラチンありも考える、
ステージ3Bで妊娠中の私は、これが今、納得して選べる、最良の選択、決めたとおり、5FU+LVをやった方がいい、やるべきだ、と判断しました。
(経口剤は胎児の安全性が確立されていないので
5FU+LVの点滴になった経緯は以前の記事に書いてあります)


抗がん剤はがん幹細胞をやっつけられないなら、術後補助化学療法に何の意味があるのか
ということもずっと考えていたし、
調べても調べても解決できなかったのですが、
とにかくあらゆるデータで見ると、
やはり補助化学療法に意味はあるなと判断しました。

術後に目に見えないくらい小さながんがもしもあったなら、
なぜだかはわからないし説明はできないが、
その小ささの時点で術後補助化学療法をやると
再発しない可能性の人がいる、
データを見ればそういうことになります。

こうして、ついに妊娠中に抗がん剤をやる日がきました。

続きはまた次回にします。
読んでいただきありがとうございました。
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