意図のない
世界の丁度四つ角の、そのひとつに潜り込む。真冬の蒲団みたく潜り込む。
すると、そこは悪い夢の湖畔のようだった。
躊躇いもなく茂った深緑に、心は滲んだ。
ただ例えれば、酸素に悪戯する葦。
ただ例えれば、状態をつんざめく蔓。
苔生した残忍なボートでゆく、壊れた湖畔。
私はひざまずいた。
なぁに、漕がなくても舳先は踊る。
油断すると、直ぐに黒ずんでしまうような深緑。あまりに壮絶な山々の摂理。中間体を憶う出来過ぎた真似。
神が描く。そして神は、私という愚物と世界にミネラルを描き足した。
あまりに静かに、丁寧に、時間を登った。
その先に滝があること、知っていてもそれでよかった。
そらっ、流れ流れて。
湖面を走る蛙の群れ。
最後尾の前傾姿勢のその蛙に、私は恋をした。
その下で黒い鮟鱇はひれ伏す。
鯉は4匹死んでいた。
浮いてきた死骸を棒切れで叩くと、そこから小さなスミレが幾つか咲いた。
枝垂れた柳が私の鼻に当たった…。
通り雨に濡れて、体の虚弱な私は古い感覚に溺れる。朦朧の底にあの日の母親が。
舟は先端から沈み、空を睨む。
(昨日見た夢です)
すると、そこは悪い夢の湖畔のようだった。
躊躇いもなく茂った深緑に、心は滲んだ。
ただ例えれば、酸素に悪戯する葦。
ただ例えれば、状態をつんざめく蔓。
苔生した残忍なボートでゆく、壊れた湖畔。
私はひざまずいた。
なぁに、漕がなくても舳先は踊る。
油断すると、直ぐに黒ずんでしまうような深緑。あまりに壮絶な山々の摂理。中間体を憶う出来過ぎた真似。
神が描く。そして神は、私という愚物と世界にミネラルを描き足した。
あまりに静かに、丁寧に、時間を登った。
その先に滝があること、知っていてもそれでよかった。
そらっ、流れ流れて。
湖面を走る蛙の群れ。
最後尾の前傾姿勢のその蛙に、私は恋をした。
その下で黒い鮟鱇はひれ伏す。
鯉は4匹死んでいた。
浮いてきた死骸を棒切れで叩くと、そこから小さなスミレが幾つか咲いた。
枝垂れた柳が私の鼻に当たった…。
通り雨に濡れて、体の虚弱な私は古い感覚に溺れる。朦朧の底にあの日の母親が。
舟は先端から沈み、空を睨む。
(昨日見た夢です)