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ヤングジャパン

カタールでサッカー日本代表がアジアカップ2011に果敢に挑んでいる。
4年後のブラジルワールドカップを目指す為、昨年のワールドカップのメンバーをベースにしてはいるものの若返りました。

新監督はイタリア人ザッケロー二。
イタリア セリエAで名門ミランやユベントスを率いて優勝も経験している名将です。
90年代のことですが...。
ただ、そこからの十数余年で彼も歳をとった。沢山の経験、感性を経て、
より深みを増している(と、思いたい)。

監督にも旬があるのだろうか。確かに結果を残す監督は常に世界のマーケットから引っ張りだこであろうし、それは常に世界トップレヴェルで闘えて、より知性やハートを強く出来る環境であろう。

しかし、監督業はチームを牽引するリーダーシップとオーラ、知性が必要だ。もはや、人間業と言ってもよい。
ミランでスクデット(セリエA優勝)を穫り、それは揺るぎない栄光である。
そこから結果を出せず埋もれた男の、何か人の業のようなものに私は期待するのである。

岡ちゃんの描く日本人のサッカーが「耐え忍び、コツコツとひとつずつ積み重ねていく農業サッカー」ならば、ザックは「俊敏性と連動性」であろう。オシムに似たコンセプトだが、オシムは残念ながら志し半ばで病に倒れてしまったのでその全容までは見えなかった。

日本人特有の俊敏性、連帯感を最大限活かすサッカー。
連帯意識の強い日本、義務教育で「前へならえっ」なんて欧米では絶対やりませんからね。笑

体躯では到底、欧米、アフリカ、南米勢には勝てません。ならば、がっつり走って組織で闘うしかないわけですね。
日本にも本田のように体を鍛え上げ、世界トップレベルのゲームでも倒されない体を持った選手も出てきましたが、それはあと長谷部くらいでしょう。(うちの長谷部は即骨折)

ロナウジーニョだってガリガリ君で華奢でしたが、ウェイト努力して世界に通用する体に鍛え上げたのですから、みんなもっとウェイトトレーニングしてほしいですね。


さてさて、本題のアジアカップ。緒戦はこのチームになって初のAマッチですからグダグダでしたね。
しかし、2、3試合目と迎えどんどん良くなる。

結局、ナショナルチームはクラブのように長い時間かけて、組織力や意志の疎通、選手間の癖や感覚、ましてやこのシチュエーションならどうゆう展開を作りたいのか 等細かい積み重ねがありません。
それが共にチームとして練習、試合、生活をし、段々とそのザックのサッカーにイメージに近づいてくる。





そうして迎えた決勝トーナメント緒戦、カタール戦。

立ち上がりはグダグダです。笑 入り方のまれすぎ!
地元開催カタール相手で日本は完全アウェー。異様な雰囲気にのまれそうになったか。
そして、カタールの日本の研究はよく出来たものと思います。

今の日本はディフェンスラインから攻撃が始まることはありません。
サイドからスタートしても、必ず長谷部か遠藤のボランチが絡みます。
この2人へのかなり厳しいチェック。そして、トップでボールを落ち着かせない為のトップへの当たり。
前田も何度も倒されてました。

これで上手く組み立てられなくなった日本。

おまけに、吉田の曖昧なオフサイドトラップのチャレンジから先制点を奪われます。

真ん中の縦のラインに厳しくこられてるのであれば、サイドだ。
左サイドで長友が果敢に攻め上がるも、右がない。
サイドから中にいるボランチに経由しても、がっつりこられて思うようにならない。

一個多いんだよ。

ワンタッチで回せればカタールは絶対ついてこれない。しかし、相手が弱いからか足元で繋げるもんだから。

唯一、岡崎だけがスペースに入り込む動きをしていた。飛び込む動きがなければディフェンスは前だけをケアすればいいので楽である。
また、試練は重なる。主審のフエが厳しい。まぁ、アウェーならではなのだが。
だから裏のスペースを取ってもすぐラインギリギリならオフサイドになってしまっていた。

主審も味方にしたカタールはどんどん前だけをケアし、日本にパスを回させない。

唯一、岡崎の絶妙や飛び出しからのシュートを香川が決めて何とか同点にして前半終了。

後半開始。
吉田が2枚目のイエローで退場。そのフリーキックからまさかの2点目を与えることに。

一人少ない上に1点ビハインド。

この若いチームの精神力が試される時がきた。

岡崎と本田の必死の前からのプレス。
遠藤、長谷部が1人の穴を埋めるように、あちらこちらに顔を出す。

もうシステムだ何だ言ってる場合ではないのである。
ここで負けたら先がない。

こうゆう時こそ、本当に必要なものがわかってくる。そしてそれは今この時間に実践出来なければ勝てない。

日本の選手は気付いていた。
ザックのシステムの意味が。

それ迄遅すぎた最終ラインからの縦パス。つまりはディフェンスラインでぐだぐた回すよりも、相手のゾーンでかき回せと。
そして、それは2タッチでは崩せない。

1タッチのサッカーは本当に瞬間的な発想力がチーム全体に必要となる。
次の次まで感じて連動しなければならないからだ。ただ、回して走っているだけでは意味がない。
アタッキングサードからの集中力。

この大会、最も期待されながらずっとくすぶっていた香川。彼は10代の頃から天才だった。南アフリカワールドカップのメンバーから外れ、ドイツへ移籍。移籍金4000万という恐ろしく低価格な、そして本人の価値にあっていない金額で移籍。
しかしながら現在1年目ながら9得点。チームのエース級となっている。
展開力、戦術眼はズバ抜けていて、尚自ら鋭いドリブルで切り崩せ、シュート力もあるという選手である。
勿論、私個人的にはあらゆる点を総合して日本人過去最高になりうる可能性を持っていると思う。

その日本の宝からようやく復活のゴールが生まれる。冷静にキーパーの動きをみていた。

そしてこの10番のゴールにベンチの選手達も多いに湧き立ち、チームの一体感を感じた。
誰が出ても闘えるという半ば夢物語な理想を、若いこのチームが一体となって追いかける、切磋琢磨する姿にモーレツに感動した。


試合終了目前。
そしてそれは長谷部の閃きから生まれた。鋭い早い縦パスに、香川が柔らかくトラップしてゴール前に。
ディフェンダー2人とキーパーにファウル気味のアタックにボールがこぼれる。
そこを内田の替わりに出場した、伊野波が押し込み逆転。

彼はそれまで精彩を欠く攻撃参加が目立った。それもそのはず、アントラーズではセンターバックだからだ。現代サッカーにおいてサイドバックは攻撃力が求められる。それでも必死に代役を務め、気持ちが強かったからあのゴール前まで走っていたのだろう。
責任感のない選手なら突然サイドバックやらされたら、攻撃参加などしてないはずだ。

このチームは試合の度に強くなる。
そしてそれを「勝ち」で乗り越える。
強くなりたい、勝ちたいという情熱がチーム全体に浸透していなければなし得ないことだ。

この若いジャパンに鳥肌が立って涙が出てくる。試合の入り方、ディフェンスの絞り方、疎通不足はあるものの、こうやって強いハートで日に日に昇っていく姿には感動せざるを得ない。

さぁ、いよいよ明日は韓国との準決勝。
アジアNo.1選手、パク チソン。セルティック在籍、馬のように走りまくる攻撃力世界レベルのチャ ドゥリ。全盛期のロベカルを彷彿とさせるサイドバックだ。
そして強固な玉際。

この宿敵に日本らしいサッカーで打ち破れるか。

明日は22時20分から!!