水泳ひとすじ18年。漫才ひとすじ18年、どっちやねん! 池江璃花子です。天知る、地知る、ガマン汁! ……こんな女子高生は、お嫌いか? ん?
いや~、それにしても取っちゃいましたよ、金メダルを。しかも現時点で3つも。女子100メートル自由形と、50メートルバタフライ。あと何だっけ…… M‐1グランプリかな? 興奮し過ぎてちょっと忘れてしまいましたが、次はお前らの金玉も取ったろか、みたいな気分で最後まで頑張りマッスル北村(古過ぎる)。
これまで皆さんにとって私はせいぜい「肩幅のデカい水泳女」ぐらいのイメージしか無かったと思います。まず、ふざけんな。女子高生だぞ、プンスコ。でも、しょうがないかな、とも思います。だって、見た目は確かにおっしゃる通りだもん。でもね、まあちょっと聞いてよ、金玉だけは無駄にデカいアンタたち。
2000年の7月4日、私は水の中で生まれました。そう、水中出産。そんなアグレッシブ過ぎる母の仕事は、幼児教育の講師。つまり私が将来を嘱望されて、世が世ならエヴァンゲリオン2号機に乗せられてもおかしくないようなポジションで生を受けたという事実については皆さんに認識しておいてもらいたいのです。触るものといえばパチスロのメダルと金玉ぐらい、そんなアンタたちとは生まれた時から立場が違う、本物のエリートなのよ。生まれた時から光輝いていたの、金玉のように。その輝きは成長する毎に光を増して、まだまだ止まりません。今なら間違いなく「天才とは?」と国営放送のアナウンサーか何かに質問されたらドヤ顔で「リカコイケエ」と答えられます。
そんな私は生後1年半で既に逆上がりもこなし、5歳の頃には自由形・平泳ぎ・背泳ぎ・バタフライ(倖田來未)の4泳法すべてで50メートルを泳ぎ切るミラクルガール(永井真理子)へと成長。
つまり、その頃にはわかり始めていたのよね、マイレボリューション(渡辺美里)が。あ、こういう小ネタを挟むのは砂肝のオジさんの趣味だから、多めに見てあげてね、あとで私が締め落としておくから。
ランドセルを背負い始めてからも母の目論見通りに水泳業界でメキメキと頭角を現して、中学に上がる前には既に全国優勝をキメちゃうなどしちゃったりして、もう誰にも止められない感じに。その原動力になっていたのは、当時から既に私をオカズにしていたと噂される、全国各地に生えている童貞たちの存在。生々しいその噂を教えてくれたのは、鈴木大地キャプテン。信憑性は72%ぐらい、つまりシンフォギアのデュランダル保留ぐらいの信頼度を誇るそんな与太話を信じて、彼らの自慰生活をより良いものにするためだけに、私は水泳を頑張ってきたのです。そして、3つの金メダルをゲットしたのです。
そんな訳あるか。
女性経験の無い小僧などアウツ・オブ・眼中、ラッシュ・オブ・ケルベロス。童貞のために頑張るとか、ちょっと頭のおかしいセクシー女優のデビュー作における冒頭インタビューみたいなコメントを吐く訳ないだろ。私の原動力は、ズバリ政界進出。ラーメン大好き小池都知事を踏み台として、狙うはもちろん、初の女性総理のイス。そのためのステップアップ予告(金枠)が、水泳なのです。水中という、抵抗のある環境で生まれた私に、怖いモノはナッシング。近付くザコはスクリューパイルドライバーで一撃、それがリカコイケエスタイルなのです。
とはいえ、人生がそう上手くいくとも思っていません。ちょっとバラエティ番組とかに出た拍子に、軽い弾みで飛び出したコメントがウケにウケて妙に人気が出ちゃって、気付けばお笑い番組に欠かせない丸山桂里奈(呼び捨てでスミマセン)のような存在に。『サーティワンのアイス、全種類を食べ尽くすまで帰れま31』みたいな企画に引っ張り出されて、小デブとハゲと美しい私の3人でタカアンドトシアンドリカコと言う名の小ユニットで視聴率を稼ぎつつ小銭も稼ぐ、そんな未来が待っているのかも知れませんし、エヴァンゲリオン2号機に乗せられて使徒と戦わされた挙句、自我を喪失して病院送りに。その物語が映画化されて、ベットの上で童貞のオカズになる、みたいな真心の足りないバッドエンドが用意されているような気もします。
しかしながら、それもまた人生。鈴木大地キャプテンもおっしゃっていました、「俺のバサロ泳法は精子みたいな動きだと馬鹿にされたが、今はそれも幸せだったと思う、何でもないようなことだった、二度とは戻れない夜」と。ごめんなさい、今のは全て私の作り話ですが、人生いろいろというのは前園さん、じゃなかった、島倉千代子さんの言う通りだと思います。なので水泳、まだまだ頑張るZOZOTOWN。
皆さんもパチスロだか闇スロだか知りませんがメダル遊びは控え目にして、私のように金メダルを狙う人生を目指すべきだと思います。そう、笑いの金メダルを。いや、目指してねえよ。もういいわ、どうも、ありがとうございました~。