小田原アリーナも桜咲いてた | sunada3216の書きものブログ

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 すっかり暑くなってきました。
 4月6日(土)に丸墓山に駐車できなかった翌日、7日(日)には秩父ミューズパークへ行って来まして、公園内の走行で桜並木を堪能しました。




 フォレストアドベンチャーというアスレチック施設のあたりにトライクを停め、お土産にポテくまくんのせんべいを何種類か買って帰りました。
 個人的には花見ツーリングとして満足でした。

 その翌週から関東大学バレー春季リーグ戦女子1部が開幕しました。
 開幕の会場は小田原アリーナということで、ホテルを予約して小田急線に乗って遠征しました。



 応援するT大は、打数の多かった大エースが卒業した後、4年生のセンター一人とリベロの主将を除いて、3年生中心のオーダーで臨みました。
 初日のJ大との試合は固い守りによって得点がなかなか上げられない展開でしたが、T大の1年生リベロも小柄ながら素早い動きで、主将リベロと3ローテずつ受け持ってJ大の攻撃を拾い続け、パワーヒッターの多いT大が徐々に抜け出す展開でセットカウント3-1で勝利しました。
 苦戦をものともしなかった新チームに、応援している方としては頼もしさを感じました。

 ところが翌日、先の日曜日のS大戦は互角の展開から巧者のそろった相手の攻撃で、接戦が実らずセットカウント0-2の大劣勢となりました。
 前日0-3のストレート負けを喫しているS大が、まさかこれほど強いとは!

 自信に満ちた相手に気迫で負けまいとするT大は、動きの逆を突かれがちになった主将リベロをベンチに下げ、何と1年生リベロ一人に全ローテを託しました。

 大接戦で追い上げるT大でしたが、激しい攻防の中ブロード攻撃を決めた4年生センターの選手が倒れて立ち上がれなくなりました。
 実業団に呼ばれるほどの実力の持ち主で、頼りにし過ぎたのかもしれないと悲痛な思いがよぎる中、退場した選手に代わって、3年生になるまで控えに甘んじてきた選手がデビューすることになりました。
 これは荷が重いと思ったその選手が、力で押していたT大の中にあって軟打を混ぜて相手の守備の隙を突き、サーブは超スローボールでアウトになると思ったのがエンドラインにポトリと落ちるノータッチエースとなるなど活躍を見せ、チームのムードも盛り返してきました。

 ファイナルセットは引き下がらないS大の粘り強さに対し、わずかにリードするT大でしたが、9-8でリードしてサーブを打った瞬間笛を吹かれました。
 サーブ順を間違ってしまったのか?やはりレギュラー選手のオーダーじゃないからミスが出たのか?
 ここでS大の観客席は大喜び。もはやこれで勝ったぞ!というムードになりました。
 砂フキンは一部外者に過ぎませんが、あきらめないでほしいと、ただストレートにそう言うのはむしろプレッシャーになりはすまいかと、表現を微妙に変えながら励ましたい一心の声援を送りました。
「気持ちからだ!」と。
 そう思った瞬間、卒業した大エースを慕って入学したという噂を聞いた、苦難の時期を乗り越えてきた3年生レフトがスパイクミス。
 ああ、このまま終わってしまうのか。もうS大応援団の喜ぶ声も遠く聞こえる。
 何を叫んで見守っていたかはもう記憶にありませんが、必死の形相でまた3年生レフトにトスが上がり、今度は強烈なスパイクを決めた瞬間は、目頭が熱くなって「試合はまだ終わってない」と自分を叱咤するのでした。

 そして14-13でリードした場面、なかなか得点を挙げることが出来なかった長身3年生センターのところにルーズボールが上がり、それを思い切りコートの奥へ打ったのを見て、「なぜ叩きつけないんだ!アウトになるかもしれない!」と悲鳴を上げそうになりましたが、「いや、信じろ、信じるんだ!」と自分に言い聞かせた時、ボールはコーナーギリギリに突き刺さりました。
 インだよね、入ったよねと審判の判定を確かめた後、抱き合って喜ぶ選手たちを見てヘナヘナと力が抜けました。
 セットカウント3-2、ファイナルセット15-13の大接戦。そしてセットカウント0-2からの大逆転勝利です。
 学生たちのご父兄も観客席にいるので、選手たちがコート外の学生も呼び集めて整列し「応援、ありがとうました!」とあいさつした時には、マスクの奥で涙を流していました。

 負傷した選手は自分で歩いて退場できる状態じゃなかった。
 新チームの選手たちはまだまだ本調子じゃない。
 これから困難な道を歩き続けるだろうT大の選手たちを、今シーズンも応援しようと思います。
 傷だらけの奇跡の逆転勝利。生観戦出来て幸運でした。