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砂場

本の感想と日記。些細なことを忘れないように記す。

気になるニュースのメモ。

スタジオボイス休刊
僕の好きな雑誌は休刊するという法則が継続中。これはもはや僕のせいなのか。

マリクレール休刊
休刊ラッシュは止まらない。

エコポイントの交換は図書カードに
もはや何がエコとか問題ではない。1300点だと1000円分の図書カード。4000点なら4000円分の図書カードで、それ以上は点数引かれないみたい。

POPit(ポップイット)
誰でも本に手書き風POPを簡単に付けることができるサービス。自分のブログにも置けるみたいなので、そのうちやってみたい。POPを書くのは楽しい!!
夏フェアにあわせて新潮文庫のラインナップがいい。文春のハルキ訳の3冊同時もジャストタイミング。

戦前のこわい話 (河出文庫)
志村有弘
河出書房新社
発売日:2009-06-04

「朝日」ともあろうものが。 (河出文庫)
烏賀陽弘道
河出書房新社
発売日:2009-06-04

あのね 子どものつぶやき (朝日文庫)
朝日新聞出版
発売日:2009-06-05

ブダペストの古本屋 (ちくま文庫)
徳永康元
筑摩書房
発売日:2009-06-10

戦争の法 (文春文庫)
佐藤亜紀
文藝春秋
発売日:2009-06-10

飆風 (文春文庫)
車谷長吉
文藝春秋
発売日:2009-06-10

裁判官に気をつけろ! (文春文庫)
日垣隆
文藝春秋
発売日:2009-06-10

ドラママチ (文春文庫)
角田光代
文藝春秋
発売日:2009-06-10

誕生日の子どもたち (文春文庫)
T・カポーティ
村上春樹訳
文藝春秋
発売日:2009-06-10

人生のちょっとした煩い (文春文庫)
グレイス・ペイリー
村上春樹訳
文藝春秋
発売日:2009-06-10

世界のすべての七月 (文春文庫)
ティム・オブライエン
村上春樹訳
文藝春秋
発売日:2009-06-10

世界は村上春樹をどう読むか (文春文庫)
柴田元幸ほか
文藝春秋
発売日:2009-06-10

ぶらぶらヂンヂン古書の旅 (文春文庫)
北尾トロ
文藝春秋
発売日:2009-06-10

竜巻ガール (双葉文庫)
垣谷美雨
双葉社
発売日:2009-06-11

セレンディピティの時代―偶然の幸運に出会う方法 (講談社文庫)

ミーナの行進 (中公文庫)
小川洋子
中央公論新社
発売日:2009-06

もののはずみ (角川文庫)
堀江敏幸
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日:2009-06-25

終末のフール (集英社文庫)
伊坂幸太郎
集英社
発売日:2009-06-26

僕は運動おんち (集英社文庫)
枡野浩一
集英社
発売日:2009-06-26

風が強く吹いている (新潮文庫 み 34-8)
三浦しをん
新潮社
発売日:2009-06-27

きつねのはなし (新潮文庫 も 29-2)
森見登美彦
新潮社
発売日:2009-06-27

片眼の猿―One-eyed monkeys (新潮文庫 み 40-2)
道尾秀介
新潮社
発売日:2009-06-27

名人誕生―面白南極料理人 (新潮文庫)
西村淳
新潮社
発売日:2009-06-27

歓喜する円空 (新潮文庫)
梅原猛
新潮社
発売日:2009-06-27

大役を終え、これからは更新が増える予定。

いつも日々入荷してくる書籍と、日販速報と、WEB本の雑誌「林かけ子の新刊番台」と、主要出版社のホームページをチェックして選んでいるけれど、新刊番台だけで十分な気がしてきた。

本の雑誌 313号
本の雑誌社
発売日:2009-06-11

ダ・ヴィンチ 2009年 07月号 [雑誌]
メディアファクトリー
発売日:2009-06-06

yom yom (ヨムヨム) 2009年 07月号 [雑誌]
新潮社
発売日:2009-06-27

リリアン (新潮クレスト・ブックス)
エイミー・ブルーム
新潮社
発売日:2009-06

デンデラ
佐藤 友哉
新潮社
発売日:2009-06

偽アメリカ文学の誕生
都甲 幸治
水声社
発売日:2009-06

どんとこい、貧困! (よりみちパン!セ)
湯浅 誠
理論社
発売日:2009-06-25

神さまってなに? (14歳の世渡り術)
森達也
河出書房新社
発売日:2009-06-11

水曜日の神さま
角田 光代
幻戯書房
発売日:2009-06

ペルディード・ストリート・ステーション (プラチナ・ファンタジイ)
チャイナ・ミエヴィル
早川書房
発売日:2009-06-25

長沼さん、エイリアンって地球にもいるんですか?
長沼 毅
エヌティティ出版
発売日:2009-06-18

激しく、速やかな死
佐藤 亜紀
文藝春秋
発売日:2009-06

彼女のいる背表紙
堀江 敏幸
マガジンハウス
発売日:2009-06-25

コスプレする社会―サブカルチャーの身体文化
成実 弘至
せりか書房
発売日:2009-06

いずれは死ぬ身
柴田 元幸
河出書房新社
発売日:2009-06-20

代表質問 16のインタビュー
柴田 元幸
新書館
発売日:2009-06-19

骨、家へかえる (講談社Birth)
三角 みづ紀
講談社
発売日:2009-06

「政治思想」の現在
河出書房新社
発売日:2009-06-19

社会的な身体~振る舞い・運動・お笑い・ゲーム (講談社現代新書)

ロンバルディア遠景
諏訪 哲史
講談社
発売日:2009-06-17


枯骨の恋 (幽BOOKS)
岡部えつ
メディアファクトリー
発売日:2009-06-03

はなおとこ
ほむらひろし訳
偕成社
発売日:2009-06

贖罪 (ミステリ・フロンティア)
湊かなえ
東京創元社
発売日:2009-06-11

夜想曲集:音楽と夕暮れをめぐる五つの物語
カズオ・イシグロ
早川書房
発売日:2009-06-10

BとIとRとD
酒井駒子
白泉社
発売日:2009-06

通話 (EXLIBRIS)
ロベルト ボラーニョ
白水社
発売日:2009-06

ナンシー関 リターンズ Nancy Seki Returns
世界文化社
発売日:2009-06-13

世紀の発見
磯崎 憲一郎
河出書房新社
発売日:2009-06-13

BOOKCOVER
木下 綾乃
mille books
発売日:2009-06

ナゴム、ホラーライフ 怖い映画のススメ (幽ブックス)
綾辻行人、牧野修
メディアファクトリー
発売日:2009-06-17

人はなぜ恐怖するのか?(ナレッジエンタ読本19)
五味弘文
メディアファクトリー
発売日:2009-06-03

Portraits of silence
清水 尚
講談社
発売日:2009-06-18

写真と紙でつくるコラージュ
井上陽子
雷鳥社
発売日:2009-06-10

ほんちゃん
スギヤマ カナヨ
偕成社
発売日:2009-06

まれびとたちの沖縄 (小学館101新書)
与那原 恵
小学館
発売日:2009-06-01

ピアノは夢をみる
工藤 直子 (著), あべ 弘士 (イラスト)
偕成社
発売日:2009-06

紙との時間 a.b.c
堀井 和子
筑摩書房
発売日:2009-06

大不況には本を読む (中公新書ラクレ)
橋本 治
中央公論新社
発売日:2009-06

この路地抜けられます
外狩 雅巳
東京経済
発売日:2009-06

「王様のブランチ」のブックガイド200 (小学館101新書)
松田 哲夫
小学館
発売日:2009-06-01

じみへん倫理教室
南部 ヤスヒロ
小学館
発売日:2009-05-29

社会学入門―“多元化する時代”をどう捉えるか (NHKブックス)
稲葉振一郎
日本放送出版協会
発売日:2009-06

図書館で出会える100冊 (岩波ジュニア新書)

かみつく二人
三谷幸喜・清水ミチコ
幻冬舎
発売日:2009-06

5月の河出は全部読みたい。


朗読のススメ (新潮文庫)
新潮社
発売日:2009-05-28

いじめゼロ! ある公立中学校が実現したいじめ撲滅 (朝日文庫)

伊東静雄 (講談社文芸文庫 すD 3)
講談社
発売日:2009-05-08

のりたまと煙突 (文春文庫)
文藝春秋
発売日:2009-05-08

日本的なもの、ヨーロッパ的なもの (講談社学術文庫)

西洋中世奇譚集成 東方の驚異 (講談社学術文庫)

さしむかいラブソング―彼女と別な彼の短篇 (ハヤカワ文庫JA―片岡義男コレクション)

円周率を計算した男 (新人物文庫)
新人物往来社
発売日:2009-05-11

新撰組顛末記 (新人物文庫)
新人物往来社
発売日:2009-05-11

ジョン・ケージ著作選 (ちくま学芸文庫)
筑摩書房
発売日:2009-05-11

君は永遠にそいつらより若い (ちくま文庫)

太陽系最後の日 (ザ・ベスト・オブ・アーサー・C・クラーク 1) (ハヤカワ文庫SF)

花物語 上 (河出文庫 よ 9-1)
河出書房新社
発売日:2009-05-30

花物語 下 (河出文庫 よ 9-2)
河出書房新社
発売日:2009-05-30

完全版 佐川君からの手紙 (河出文庫 か 1-1)
河出書房新社
発売日:2009-05-30

澁澤龍彦映画論集成 (河出文庫 し 1-53)
河出書房新社
発売日:2009-05-30

猫の客 (河出文庫 ひ 7-1)
河出書房新社
発売日:2009-05-30

後悔と自責の哲学 (河出文庫 な 24-1)
河出書房新社
発売日:2009-05-30

海外小説は本当に面白い。

僕とカミンスキー
ダニエル・ケールマン
三修社
発売日:2009-03-01


自分が有名になるために、今にも死にそうな有名な老画家の評伝を書こうとする、とことん嫌な奴が主人公。だが、クセ者揃いの登場人物に翻弄されてばかりの主人公。それでも自分の能力と未来をとことん過大評価している主人公は、周囲に迷惑をかけながら全力をだす。はたして主人公の不埒な目的は達成されるのか、老画家は元恋人に会えるのか。感情移入しづらい登場人物ばかりで、純文学的なとっつきにくさあるものの、慣れると味わい深い人たちばかりで、共感できない面白さがある。終盤の盛り上がりと物語の収束させかたなど、見事にエンターテイメントになっている。実際に身近にいたら神経をすり減らしそうな偏屈な人たち親密な関係が築けるというのも、読書の醍醐味のひとつだろう。「グッパイ・レーニン」の監督によって映画化予定。

麗しのオルタンス (創元推理文庫)
ジャック・ルーボ
東京創元社
発売日:2009-01-28


金物屋を荒らす連続事件を追う名刑事をはじめ、数多くの登場人物が入り乱れる町を、メタミステリーの視点で描くミステリー。著者は文学実験集団「ウリポ」の一員の詩人&元数学教授。ことあるごとに「著者」や「語り部」などが登場して、いかにしてどういう意図でこの小説(この部分)を描いたのか説明したりする。出版社注とか校正者注などもたびたび挿入されるなど、実験小説的な部分が強いので、まともなミステリー小説だと思って読んだら痛い目にあう。こちらも個性的な登場人物ばかりで、群像劇としてはとても楽しめる。冗談小説好きの人はぜひ。

ダブリンで死んだ娘 (ランダムハウス講談社文庫 フ 10-1)
ベンジャミン・ブラック
ランダムハウス講談社
発売日:2009-04-10


ブッカー賞作家ジョン・バンヴィルが別名義で書いたミステリー小説。ミステリー的な設定・手法を使いながらも、単なる謎解きが目的ではない、深い人間ドラマを描いている。ミステリーとして事件を探っていくのだが、真実がひとつ明らかになるたびに、その代償として登場人物たちが傷を負っていく。冒頭とはまるで別人になった人たちが物語のなかで、現実に押しつぶされてゆく。今後、ベンジャミン・ブラック名義の作品がでたら必ず読むことに決定。

遠い響き
藤谷治
毎日新聞社
発売日:2009-04-17


台風の夜。ボロボロになった男が半生を語る。オタクコミックチェーン店に就職してエロマンガを売る会社生活での苦悩。我侭な父親と遊んでばかりの姉、引きこもりの義兄。「空気を読む」ことにより、暗黙のうちにつくられた人間関係…。深読みすれば、さまざまな解釈が浮かび上がると思うが、この物語はそれを拒絶しているようにも思える。「空気を読む」ことの違和感を描いた物語で、その暗喩や隠喩を意味を探すなど、まさに「空気を読む」ことにほかならない。その人生のありのままを語り、そこから何かを察するのではなく、その事実をそのまま受け入れることの意味。

極北で (新潮クレスト・ブックス)
ジョージーナ・ハーディング
新潮社
発売日:2009-02


舞台は1616年の極北。鯨漁を終えた船かあ降りて、ひとり氷の世界で冬を越すことを選んだ男。難産により妻と子を失った絶望に押し潰されそうになりながら、過酷な自然と圧倒的な孤独を生きる糧として生活していく。「孤独」が自然との一体感を生み出し、過酷な生活で生き延びることが「生きる」ということの意味を変ていく。はたして彼は強い人間なのか、弱い人間なのか。彼の数奇な生涯は多くのことを考えさせられる。彼は「希望」を拒絶したからこそ「生きる」ことができた。悲しみを乗り越えるのではなく、悲しみを抱いて別の人間へと生まれ変わっていく。彼は強い人間だったのか弱い人間だったのか、彼は幸せだったのか彼は不幸だったのか、そんな二項対立はことごとく崩されていく。

ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)
マイケル・シェイボン
新潮社
発売日:2009-04-25

ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)
新潮社
発売日:2009-04-25

アラスカにユダヤ人特別区ができたという架空の現在を描いている。を受賞した純文学作家が歴史改変というSF小説的な設定を使って、ミステリーの手法で描いたジャンル横断小説。(ちなみに、ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞という主要SF3賞を受賞している)。有能な刑事でありながらも酒びたりの生活を送る男が主人公が、チェスの天才だった若者の死体を見つけることから物語が始まる。複雑な要素が絡みあって読みどころは満載だが、読み進めていくと「故郷喪失者」というものが様々な角度から描かれていることに気付かされる。ここでは誰もが帰る場所を失っている。どこかで無くしたのか、そもそも存在しないのか、忘れてしまったのか。そもそも、どこが故郷なのだろうか。

イエメンで鮭釣りを (エクス・リブリス)
ポール・トーディ
白水社
発売日:2009-04


堅物の学者がイエメンの川に鮭を導入する奇想天外なプロジェクトに巻き込まれていく。手紙、Eメール、日記、新聞、雑誌、議事録、未刊行の自伝などの文書で構成されている。最初は無謀な企画だと一蹴するも政府の圧力で嫌々足を運ぶことになり、そこからしだいにプロジェクトに没頭していく。それぞれのキャラが立っていてドタバタ喜劇の面白さを維持しながら、成長小説としての主人公の変化や、信じることの大切さなど、気がつくと物語りに引き込まれていた。直球ユーモア小説かと思っていたら、いつのまにか変化してきたボールに胸元を抉り取られてしまうような快作。こういう小説ならいくらでも読みたい。

あらためて教養とは (新潮文庫)
村上陽一郎
新潮社
発売日:2009-03-28


途中までは「教養」というものが世界の歴史のなでどのような位置づけであったかという、「教養の歴史」が書かれていてとても勉強になる。だが、著者の主張の部分になると、とたんに親父の正論のようになる。

人生問題集
穂村弘・春日武彦
角川グループパブリッシング
発売日:2009-03-27


春日 俺はビデオデッキを裏切り者と怒鳴って捨てたこともあるからさ。P33
穂村 脚がたためない椅子があるとすると、何とかできる奴は、「ストッパーがあるはずだ」と考える。(中略)でも僕は「脚が折れない」という場所から一歩も前に進めなくて、次にいきなり祈りとか呪術的な手法にいっちゃう。P74
春日 努力しない奴もむかつくし、努力してますという奴も嫌だ。ほんと、いやなものだね、努力って。
P81穂村 借金があるけど貯金もあるとかきくと、大人だなあと思う。それがなざ相殺されないかいまだにわからないけど。そういえば、僕がレジでお金を払っていると、どうも本物のお金という気がしないと友達に言われたことがあってさ。P187
穂村 「どんな物件をお探しですか」と聞かれて、「映画に出てくるような素敵な家」と答えてシーンとされたし。P197

違和感だらけの世界のなかでもがき苦しむ歌人・穂村弘と、同じく違和感を覚えながらも開き直って生きていく精神科医・春日先生の対談集。この2人で面白くないはずがない。


幸せを求め、感情を優先させ、痛みを取り除いた先に、人間社会はいったいどうなってしまうのか。事故で失った子供を蘇らせるクローン技術を否定できるのか。愛するものを失った悲しみを、薬で取り除くことの是非。生まれてから死ぬまで共に人生を歩み、自分にとって最も大切な存在がロボットであるということ……。SF小説で描かれるホラー社会は、もうフィクションではないという現実がある。幸せを追求する社会が、人間らしさを失っていくことに警鐘を鳴らす内容だ。

アメリカの大学銃乱射事件の現場に追悼のため、被害者の数である32個の石が置かれた。そこに自殺した犯人のため33個めの石を誰かが置いた。誰かが石を取り除き、また誰かが石を置く。そのひとつの石に人間社会の希望を見いだす著者のまなざしに胸を打たれる。