『天地明察』 冲方丁/角川書店 | 砂場

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本の感想と日記。些細なことを忘れないように記す。

天地明察
天地明察
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冲方 丁
角川書店(角川グループパブリッシング)
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本屋大賞ノミネート作。吉川英治文学新人賞受賞作。

好奇心溢れるひとりの若者が、江戸幕府の沽券にかかわる壮大なプロジェクトの中心人物となっていく生涯を描いた時代小説。個性的で愛すべき様々な人たちが彼を支え、彼に夢を託していく。それらを一心に背負い、自らの才能と熾烈な戦いを繰り広げながら、前へと進んでいくその姿が、胸を打つ。

「囲碁」「算術」「天文学」という専門的な分野を描きながらも、予備知識ゼロで読むことができる内容。超文系の僕でも問題なかった。知らないだけに興味がわいて、物語に引き込まれる。とにかく登場人物たちが魅力的で、展開も目まぐるしく、ページを捲るのがもどかしいほど。こういう小説がたくさん出てきたら、日本の小説界の未来も明るいのではないかと思われる快作!

さすが小説界の風雲児・冲方丁。めでたく吉川英治文学新人賞も受賞したし、この勢いがあれば直木賞も狙えるかと思われる。本人が狙っているかわからないけど。