本書は山形浩生が誉めていた本の文庫改訂版。本書では「不動産」と「保険」について大きくページを費やして理論的な説明がなされている。生きていく上で、この二つは確実に多額の予算をつぎ込むこととなるため人生設計としては、ここを押さえることが肝要だ。
タイトルに黄金の人生設計とあるが、読んでみると大金持ちになるための方法というよりは、損をしないための最低限の知識というものだ。そもそも一攫千金を狙うなら書店員になどなるはずもなく、このぐらいのスタンスで十分だ。僕が欲しいのは勝つための方法ではなく、生き延びるための知恵だ。
他にも「年金」や「教育費」についても書かれているが、こちらは「不動産」や「保険」に比べて個人の選択が損得に直結するわけではないので、一概には言えないが、論理的な分析はこれらの問題を考える上で大いに参考になる。
で、本書で確実に押さえておくべき結論は以下の2点だ。
・不動産
現在の経済環境では、賃貸生活を続けながら金融商品を中心に資産運用するほうが、多額の借金をしたうえで有り金を残らず不動産に注ぎ込むよりも、ずっと健全だという結論になります。
・保険
保険は高コスト商品であることを前提にすれば、いちばんいいのは、保険に加入しないことです。そうもいかないということであれば、必要最低限の保険にのみ加入することです。保険に関しては、加入者が知っておくべき原則はこれだけです。
といっても、これらにつぎ込むお金を効率的に資産運用するほうがいいという話なので、そんな余剰資金のない僕としては虚しくなる結論ではある。
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