『SPEEDBOY!』舞城王太郎/講談社BOX | 砂場

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本の感想と日記。些細なことを忘れないように記す。

舞城 王太郎
SPEEDBOY!

主人公は『山ん中の獅見朋成雄』と同じ成雄という名で、背中に鬣をもつ同年代の少年だが、特に続編という内容でもない。得意の並行世界?かな。イラストも舞城王太郎。

この物語の成雄は、異常なスピードで速さで走ることが出来る。最終的には戦闘機よりも速い。家族や社会と離別した成雄はその度に限界を突破して何よりも速くなる。海の上を爆走するシーンは爽快だ。

だが限界を越えた成雄の前に謎の白い玉が出現する。空から降ってくる謎の少女も現れる。他のも成雄と同じようにスピードの限界を越えた少年たちと共に闘ったり裏切られたりしているうちに、同じ登場人物だが役割や設定がコロコロ変わる、得意の並行世界が次々と現れて、いつもの舞城ワールドに突入。

何のために戦うのか、敵とはいたっい何なのか、自分とは何なのか、そんなテーマが幾度も語られる。舞城特有の意味深いシーンも沢山あり、主人公のややこしい性格など考えさせれる。でもそういった複雑な要素を含んではいるものの、超人的な力を持った少年少女が謎の敵と闘うというジャンプ的な世界は単純に楽しめる。

最近、舞城王太郎はもういいかなと思いつつあったのだが、やっぱり僕は舞城ワールドが好きらしい。



■舞城王太郎の青春エンタ本
舞城 王太郎
世界は密室でできている。―THE WORLD IS MADE OUT OF CLOSED ROOMS

舞城 王太郎
みんな元気。