『さよなら妖精』米澤穂信/創元推理文庫 | 砂場

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本の感想と日記。些細なことを忘れないように記す。

米澤 穂信
さよなら妖精


ミステリー的な推理要素を入れたボーイ・ミーツ・ガール。高校生の主人公は、雨宿りするユーゴ出身の少女と出会う。日常のなかの謎を解きながら、しだいに彼女に惹かれていく主人公。

ちょっと期待しすぎたのか、若者向けに書かれているためか、最近はこういうのが流行なのか、いまいち楽しめなかった。日常の謎を解く展開が何度かあるのだが、その謎が全体のストーリと関係ないなら、連作短編のように個別に処理されているほうが好きかも知れない。全体の流れと関係ないところで盛り上げられても、長編を読んでいる気分なので、ちょっと困る。登場人物のキャラはラノベに近くて、分かりやすい。それぞれのシーンの描写は雰囲気があって、センスのある作家さんだと思えるだけに、構成でつまづいてしまって残念だ。といって本書の評判はいいので、このあたりは僕の好みなのだろう。