10月上旬発売の文庫 | 砂場

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本の感想と日記。些細なことを忘れないように記す。

河出文庫が25周年記念ということで装丁も新たに超豪華ラインナップ。


綿矢 りさ
インストール

書き下ろし短篇が入って399円はお買い得。表紙イラストが『蹴りたい背中』と同じ佐々木こずえになったのは正解だろう。
高橋源一郎による綿矢りさ絶賛解説も面白い。

高橋源一郎曰く、”ただ「天才」であるのではなく、何かの「始まり」を告げ知らせるために現れたのではないか”……大丈夫か、高橋源一郎。いつのまに小説界の預言者に。


中村 航
リレキショ

『インストール』の翌年の文藝賞受賞作。昨年に『ぐるぐるまわるすべり台』で野間文芸新人賞を受賞して、新人の男性作家のなかでは最も将来有望かと思われる。人気作家揃いの恋愛小説アンソロジー『LOVE』でも市川拓司や石田衣良よりも中村航や伊坂幸太郎のほうが人気があった。


角田 光代
東京ゲスト・ハウス

半年のアジア放浪から帰った僕は、あてもなく、旅で知り合った女性の一軒家を間借りする。そこはまるで旅の続きのゲスト・ハウスのような場所だった。旅の終りを探す、直木賞作家の青春小説。(出版社紹介文)

実際に旅好きな角田さんで、この設定の物語となると気になるところ。



鷺沢 萠
私の話

家庭の経済崩壊、父の死、結婚の破綻、母の病……何があってもダイジョーブ。波乱の半生をユーモラスに語り涙を誘う、著者初の私小説。急逝した著者が記念作品と呼んだ最高傑作。(出版社紹介文)

これも気になるところ……。



リリー・フランキー
美女と野球

『東京タワー』が物凄い勢いで売れていて、アエラの表紙になったりと話題沸騰のリリーさん。小説よりも本業なエッセイの代表作はこれ。我が書店では河出文庫の新刊のなかでは『インストール』よりも売れている。



湯本 香樹実
西日の町


西日を追うようにして辿り着いた北九州の町、若い母と十歳の「僕」が身を寄せ合うところへ、ふらりと「てこじい」が現れた。無頼の限りを尽くした祖父。六畳の端にうずくまって動かない。どっさり秘密を抱えて。秘密? てこじいばかりではない、母もまた…。よじれた心模様は、やがて最も美しいラストを迎える。(出版社紹介文)

今や新潮夏の100冊で最も売れる『夏の庭』でおなじみの湯本香樹実。著者が追いつづけている「子供と老人」というモチーフを描き、芥川賞候補にもなった作品だ。



関連書籍



綿矢 りさ
蹴りたい背中

中村 航
ぐるぐるまわるすべり台

中村 航
100回泣くこと

リリー・フランキー
東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

湯本 香樹実
夏の庭―The Friends