- 星野 道夫
- イニュニック 生命―アラスカの原野を旅する
昨年から星野道夫の本を何冊か読んでいる。特別にアラスカに対して興味があるというわけではなく、あきらかに星野道夫のほうに興味がある。アラスカを愛し、アラスカに生き、そしてクマに襲われて死んだ星野道夫という人間。
本書で星野道夫の本を読むのは3冊目になるが、やはり同じようなエピソードを書いた話が多い。これは星野道夫のエッセイの特徴だ。最初の頃は首をひねって読んでいたが池澤夏樹の言葉を読んで納得した。「彼は本当に大事なことしか言わなかった。そして本当に大事なことは何度でも言った。」
と書いてきて恐縮だが、この本で最も気に入った文章は星野道夫の書いた文ではなく、彼が引用した文章だった。ここにも引用して置く。
すべての物質は化石であり、その昔は一度きりの昔ではない。いきものとは息をつくるも、風をつくるものだ。太古からいきもののつくった風をすべて集めている図書館が地球をとりまく大気だ。風がすっぽり体をつつむ時、それは古い物語が吹いてきたのだと思えばいい。風こそは信じがたいほどやわらかい、真の化石なのだ
『ものがたり交響』谷川雁
次はどの星野道夫の本を読もうか。
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