3月下旬発売の文庫 | 砂場

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本の感想と日記。些細なことを忘れないように記す。

桜の季節も終わりを告げ、4月も終盤に入る頃になって、3月下旬の文庫を紹介するのもどうだろうかと思いつつ。

著者: 糸井 重里, ほぼ日刊イトイ新聞
タイトル: 言いまつがい

昨年のベストセラー単行本がはやくも文庫化。「部長の二の腕」「海のシャチ、山のシャチ」「チンパン人」などなどミラクルな言い間違いの数々を列挙してある。軽く読めると思って買ったのだが、いちいち笑ってしまうのでなかなかページが進まない。意外に長く楽しめる一冊。
以前、友人に頼みごとをしたとき、彼は胸を張って「大黒柱に乗った気でいろ」と僕に言ってくれました。すごく不安になりました。

著者: 糸井 重里, ほぼ日刊イトイ新聞
タイトル: オトナ語の謎。

こちらもほぼ日刊イトイ新聞の昨年度ベストセラー。オトナの世界でしか通じない、辞書に乗っていない言葉の使い方を面白おかしく解説。これらの日刊イトイ新聞からの出版物はホームページ に連載されていたものなのだが、、書籍のほうが読みやすくまとめてあるのでお勧め。

「言いまつがい」http://www.1101.com/iimatugai_book/index.html
「オトナ語の謎。」http://www.1101.com/otona/index.html


著者: 野尻 抱介
タイトル: 太陽の簒奪者

3月のハヤカワ文庫はいいラインナップ。今年に入ってからハヤカワ文庫のラインナップが豪華になった気がするのだが気のせいか。本作は2002年星雲賞受賞。「ベストSF2002」国内篇第1位。SFは好き嫌いがはっきりするジャンル。本書はSFのなかでは王道と言える、異星人との「ファースト・コンタクト」がテーマだ。僕はそれほどSF好きではないが、たまにSF小説が読みたくなる時がある。そんなときがきたら、本書を読もうかと思う。

著者: ロバート・ハリス, 菊池 よしみ
タイトル: ポンペイの四日間

これは面白そうだとハヤカワ文庫にしては珍しく二桁の発注をかけてメインの平台に展開。順調に売れていくのをほくそ笑んでいたが、そうなると別の不安がでてくる。はたしてこの本は本当に面白いのだろうか。そう思っているところに「手当たり次第の本棚 」で絶賛のを発見して一安心。
だか、よく見たらロバート・ハリスは『暗号機エニグマへの挑戦』という傑作を書いている実力派の著者だった。勘ではなくて、ちゃんと知識の裏づけのある発注をしないといけないなと自分の勉強不足を反省。書店員失格。

著者: アーヴィング・ウォーレス, 宇野 利泰
タイトル: イエスの古文書 (上)

『ダ・ヴィンチ・コード』ブームに乗ってベストセラーの期待大。イエスの実弟によって書かれた古文書が発見される。そこに書かれていたキリストの真の姿。それをもとに新たな聖書をつくるというプロジェクトが発動。著書は世界で2億5000万部を売った大ベストセラー作家。なんだか桁がえらいことになっている。

著者: スティーブ・ジャクソン, イアン・リビングストン, 浅羽 莢子
タイトル: ファイティング・ファンタジー「火吹山の魔法使い」

ゲームブックの名作が復刊。『バルサスの要塞』も来月刊行ということで、子どものころにゲームブックが大好きだった僕には嬉しいかぎり。そういえば自分のお小遣いで始めて買った文庫はゲームブックだったなと思いだす。S・ジャクソンが書いたゲームブックの大傑作である「ソーサリー」も創土社から復刊したことだし、再びゲームブックのブームがきてほしいものだ。
そういえば、S・ジャクソンが亡くなったニュースを聞いたとき、僕はもの凄く悲しかった。僕が生まれて初めて好きになった作家はS・ジャクソンだったのだなと今始めて気づいた。

七九

男は不安そうにのそのそやってきて君と握手する。「あんたは魔法使いかね、旅のお方?」と尋ねる。「わしらが怖くないのか? もしかして、治療師でこの疫病を治してくれるとか?」この言葉に君はとびすさるが、もう遅い。君は疫病にかかった人間にさわってしまったのだ。今後は一日に体力点3点ずつ失う。死ぬか、病気を治してくれる者に出会うまで。毎朝、まず第一に体力点3点を減らせ。君はこの事実に慄然として家をあとずさりに出、急いで村を離れる。三二〇へ。

『シャムタンティの丘を越えて』より

関連書籍

著者: ロバート ハリス, Robert Harris, 後藤 安彦

タイトル: 暗号機エニグマへの挑戦

著者: ダン・ブラウン, 越前 敏弥
タイトル: ダ・ヴィンチ・コード (上)
著者: スティーブ・ジャクソン, 浅羽 莢子
タイトル: シャムタンティの丘を越えて