
著者: 本田 透
タイトル: 電波男
初の書き下ろしエッセイ
もはや現実の女に用はない。真実の愛を求め、俺は二次元に旅立った。m9(^Д^)プギャーッ
恋愛資本主義に無謀な戦いを挑んでしまったオタク革命宣言の書。四六版400ページの大長編。負け犬女、だめんず、電車男ブーム、恋愛資本主義の分析、オタク市場の分析、俺の脳内妹紹介、俺の脳内少女小説キャラ紹介、鬼畜化問題と萌えによる救済論、などなど特濃の内容です。
本田透氏のHP「シロハタ」の紹介文より引用
書店では電車男の隣に並べられているが、内容はまったく違う。電車男がオタクの世界から現実の女性へと旅立ったことを真っ向から否定し、「オタクこそがこれからの勝ち組」と高らかに叫ぶ。まさに、これは「オタク革命宣言の書」だ。目次だけでも、名言(迷言?)のオンパレード。これはほんの一部だが以下に引用する。
考えるな、萌えるんだ!ウェルカム・トゥ萌えワールド
――仏像もフィギアの一種、つまり萌えアイテムだ
オタクこそは国の宝
――「オタク産業」は資源なき日本が誇る外貨獲得の最大の武器
「電車男」に騙されるな
――エルメスを捨てさせ、コミケでコスプレさせてこそ、真の勝利
「萌えオタク」こそ、これからの勝ち組
新書にありがちな「オタク」の文化的・社会的・心理的な分析とはまったく違う。ブームに乗っているとはいえ、オタクという趣味の世界に「勝ち組」「負け組」という新機軸を入れて、オタクのための啓蒙書のようになっているのは興味深い。「負け犬」で当たり前だったオタクの世界に革命を起こす書。あくまでも「脳内勝ち組」なのだが、革命が成功すれば社会的にも認められ「真の勝ち組」となり、本田透氏はカリスマ萌えオタクとして日本オタク史にその名を刻まれることだろう。と書いているうちに僕も脳内妄想がひどくなってきたようだ。日本オタク史ってなんだ。