
著者: 阿部 和重
タイトル: グランド・フィナーレ
第132回芥川賞受賞作。過去4回落選ということで帯には「文学が、ようやく阿部和重に追いついた」とある。今回の選評を読むと、受賞作なしという声も多かったようで、この作品も絶賛されているわけではない。
今までの実績などをかんがみて、芥川賞作家のレベルを上げようという打算が見えているが、僕としては嬉しかった。角田光代もそうだが、阿部和重も実力から考えるともっと売れるはずの作家。彼なら芥川賞作家という肩書きを背負ってレベルの高い作品を書き続けることができるだろう。
一発屋の芥川賞作家を量産されては、芥川賞の権威もなくなってしまう。すでに無いという声のほうが多いけど、ニュースになる文学賞は芥川賞と直木賞しかないわけだから、もっと厳選して戦略的、商業的にお願いしたい。中途半端な作家には上げてたら太宰治がうかばれない。