2004年1月 今週の新書TOP10+1 | 砂場

砂場

本の感想と日記。些細なことを忘れないように記す。

某ネット書店の新書ランキング。ノベルスを含み、リアル書店よりミステリー志向が強い順位だが、僕の好みにあうランキングなので。




著者: 上遠野 浩平
タイトル: 禁涙境事件 ”some tragedies of no-tear land”

1位はライトノベルの「ブギーポップシリーズ」で人気の上遠野浩平。こちらは講談社ノベルスで書いている「事件シリーズ」第四弾。まったく客層が違うと言われつつも、ライトノベルからノベルスに進出して、着実に読者層を増やしている様子。こういう橋渡し的な存在はとても大事だと書店員は思う。表紙のイラスト描いているのは、女神転生で有名な悪魔絵師「金子一馬」。今回のは今までの表紙で一番いいかも。



著者: 高田 崇史
タイトル: QED 鬼の城伝説

2位はメフィスト賞作家の高田崇史による人気シリーズ最新刊。彼がでてくるまではメフィスト賞作家でシリーズ物を書いていけるのは森教授だけかと思っていたが、大健闘というか、もう安泰の域。





著者: 今野 敏
タイトル: ST 緑の調査ファイル











著者: 森 博嗣
タイトル: 奥様はネットワーカ

3位と4位も講談社ノベルス。発売のタイミングで上位を独占している様子。シリーズ物や人気作家が発売日に上位にくるのはネット書店の特徴だろう。森教授のはメディアファクトリーの新書落ち。それにしても、このタイトルは思い切ったな。80年代の読み捨てノベルスのタイトルみたいだ。



著者: スタンリイ・エリン, 仁賀 克雄
タイトル: 最後の一壜―スタンリイ・エリン短篇集










著者: ロバート・ファン・ヒューリック, 和爾 桃子
タイトル: 五色の雲

5位と6位はハヤカワポケットミステリ。海外ミステリーの古典を中心としたラインナップだけに万人向けではないが、海外ミステリ通を自認する人たちなら押さえておきたいところ。僕も海外ミステリは好きだったが、ハヤカワ文庫で手一杯だったので、このビニールのカバーの付いたポケットミステリは買ったことがない。たまに買っていくお客さんには、尊敬の眼差し。



著者: 岡留 安則
タイトル: 『噂の真相』25年戦記

7位。話題作。噂の真相の元編集長による戦いの歴史。タブー無き雑誌として独自の地位を築き上げ、昨年休刊となった『噂の真相』。プライバシー無視のそのやり方に嫌悪感を持っていた僕だが、都合の悪いニュースは黙殺する昨今のジャーナリズムを見ていると、『噂の真相』は貴重だったなとつくづく思う。『サイゾー』がんばれ!



著者: 井上 章一, 関西性欲研究会
タイトル: 性の用語集

8位。ネット書店で人気ということは、やはりリアル書店では買いづらいのか。「関西性欲研究会」というのは、やはり狙っているのだろう。偏見だと思うが「関東」ではなく「関西」ということに、なにやら期待させるものがある。講談社現代新書は装丁が変わって、方針も変わったのだろうか。



著者: とつげき東北
タイトル: 科学する麻雀

9位。麻雀も新書で語るぐらい奥が深いものだと思う。僕も嫌いではないので、興味を惹かれるところがあるが、それよりも「とつげき東北」が気になってしかたない。講談社現代新書の著者が「とつげき東北」って。こういうのは講談社+α新書でいいのでは…。



著者: 養老 孟司
タイトル: バカの壁

10位。400万部は突破したはずだが、まだ売れている…驚異的だ。当然のごとく4月の新潮新書3周年で、また『○○の壁』というタイトルを出すに違いないと思うのだが。変化球はいいから、直球で『人間の壁』『脳の壁』あたりをやって欲しいところ。



著者: 日垣 隆
タイトル: 世間のウソ

11位。尊敬する日垣隆の新刊ということで11位だが紹介しておく。内容は以下のような構成。

第一話 宝くじのウソ
第二話 自殺報道のウソ
第三話 安全性のウソ
第四話 男女のウソ
第五話 人身売買のウソ
第六話 性善説のウソ
第七話 精神鑑定のウソ
第八話 児童虐待のウソ
第九話 部活のウソ
第十話 料金設定のウソ
第十一話 絵画市場のウソ
第十二話 オリンピックのウソ
第十三話 裁判員のウソ
第十四話 大国のウソ
第十五話 他国支配のウソ

週に30冊以上という、日本でトップクラスの読書量に裏打ちされた日垣隆の本は、読み応えがあるに違いない。