前編【試合前雑感】寺地拳四朗VSヘッキー・バトラー(WBA.WBCライトフライ級) | ボクシングライフW

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趣味と言うよりライフワークになっているボクシングについてとりとめもなく感じたままに

試合までまだ11日あるが先に試合前雑感を書く。


9月14日に楽しみにしている書籍が発売する為、多分、そこから読書に忙しくblogが手抜きになる。その為、早めのアップ。


この試合、非常に楽観視されている。

バトラーはかつて京口紘人に為す術なくKOされた。それが原因だろう。一方で忘れられがちだが日本が誇る統一王者  田口良一を下し、WBAミニマム級に続き二階級制覇を達成している。



また、ブランクの後、再起して敵地メキシコで前WBO王者  エルウィン・ソトに判定勝ち、田口戦の前にはフィリピンで当時のIBF王者  ミラン・メリンドを苦しめた。

指名挑戦者としての実績は十分だが、矢吹正道との再戦以降、評価の上がった(私は下がったけど)寺地の前では消化試合に感じてしまう。


バトラーのスタイルはブライアン・ミッチェル、ディンガン・トベラの系譜を継ぐ南アフリカ伝統の非力なアウトボクサー。足とジャブ、手数での撹乱を得意とする。


ただし、劣性を引っくり返す力強さはなく、一度悪い展開になれば引き戻せない。バイロン・ロハス、京口にペースを引き渡すと何も出来なかった。


バトラーが勝つには動き回るしかない。追いかけるソトを捌いた様に試合開始から左左左、とにかく左。当たらなくても左を放つ。

ミニマム級から上げたバトラーではライトフライ級で減量苦を訴える寺地と打ち合っても勝てないだろう。


ならば如何に寺地を空回りさせるか、互いにクリーンヒットのないラウンドを引き寄せるかに掛かっている。

バトラーが唯一、寺地に優っているのは恐らくフットワークの速さ。ただし、距離感、当て勘は寺地が上。

打ち合って分が悪く、離れても分が悪い。


この試合はバトラーではなく、寺地次第の試合と言える。


続く。