【中編】統一王者と暫定王者、そして指名挑戦者と決定戦 | ボクシングライフW

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趣味と言うよりライフワークになっているボクシングについてとりとめもなく感じたままに

前回の続き。


現在の暫定王座はWBCフライ級にアローヨ、WBCフェザー級にフィゲロア、★IBFウェルター級にエニス、★WBCSウェルター級にフンドラ、★WBOSウェルター級にチュー、WBCミドル級にアダメス、★WBCSミドル級にベナビデス、★WBOSミドル級にライダー、★WBOヘビー級にジョイス。


抜けがあるかもしれないが9人。


直近の暫定王座決定戦はこちら↓

よく見れば暫定王座決定戦なんて書いていない↑
ただし、日本も辰吉VSラバナレス再戦を直前になってJBCから「正王座決定戦」とアナウンスされるなど、他国の事は言えない。

因みにWBAの2人王者となっているクラスは………記憶頼りだが多分5クラス。こちらは減り続けているが、WBCは暫定王座を増やしている。遠からず逆転しそう。


さて上記の暫定王者達を見て何か気付く事はないだろうか?


★を付けた暫定王者達、エニス、フンドラ、チュー、ベナビデス、ライダー、ジョイス、9人の内6人が統一王者の暫定だ。


これは勿論、偶然ではない。

ティム・チューに関しては王者の怪我による暫定王座決定戦だが、結局は指名試合が出来ないから暫定王座が造られる。


興行はビジネスだ。どの団体も有力プロモーターとは仲良くしたい。だが統括団体も権威を守る為、毅然とした態度を取りルールを守らせたい。しかも指名挑戦者にチャンスを与えなければ権威が下がる。最悪、訴訟になりかねない。

かつて暫定王者に降格させられたグラシアノ・ロッシジャーニがWBCを訴えて勝訴。WBCが破産寸前になって以降、統括団体は訴訟を一番嫌うと言ってもいい。


JBCのルールがどんどん甘くなっているのも亀田に敗訴した事と無関係ではないと推察する。


結局は有力プロモーターがバックにいる王者に統一戦の許可を出す為、そしてボクサーに訴えられない為、暫定王者を造る。


その皺寄せは政治力のないプロモーター傘下のボクサー達に行く。


ゲンナディ・ゴロフキンがWBA.IBFタイトルを、井岡一翔がWBOタイトルを返上した。この2人に政治力があれば………特に指名試合をして半年も経っていない井岡には試合後数日で指名試合の交渉指令は出なかっただろう。


そして思う。エマヌエル・ロドリゲスVSラッセル弟の試合がWBA暫定王座決定戦にならなかったのは何故だろう?


答えは各自で考えてほしい。


続く。