四回戦レベルは死語? | ボクシングライフW

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趣味と言うよりライフワークになっているボクシングについてとりとめもなく感じたままに

ボクシングにおいて【四回戦レベル】と言う言葉がある。これは技術不足、と言う意味で使われる。【六回戦レベル】と言う言葉もあるが、こちらは力量不足と言う意味で使われている様に感じる。


昨日、DAZNカナダ興行が生配信された。


ボンヤリとした頭でカナダのディナーボクシングを見ていた。ディナーボクシングはオーストラリアでも見かける。日本では基本ない。
昔、西島洋介山がホテルでディナーボクシングをしていたが数少ない例外。

さて冒頭に戻るがこのDAZNカナダ興行、レベルの低い試合が多かった。その為、日本の四回戦のレベルの高さを改めて思い知った。

昔………30年位前………は最もプロになるのが簡単なスポーツがボクシング、とボクマガが自虐的に書いていた。それは事実だろう。

しかし、海外ではプロテストを行う国なんてほとんど無く、健康診断書と登録料を払えばプロのリングに上がれる。プロモーターが使ってくれれば………ではあるが。

ここ10年位、日本の四回戦のレベルは格段に高くなった様に思う。お世話になっている方々から様々な国の映像を戴いているが、他国と比べれば尚更そう感じる。

昔は1-2が打てればプロテスト合格、と言われた。
今は当たり前の様に四回戦でも上下にパンチを打ち分け、クリンチも少なくなった。

プロを志す練習生が減っているのは残念だが、良いか悪いかは別にして少数精鋭になっている様に感じる。

残念ながらアマチュアエリート以外(昔はB級デビューは少なかった)、2000年以前の四回戦の試合映像は生撮り位しか残っていない。G+開局が2002年。この年以降の四回戦の映像は溢れかえっているが。

私が生観戦を嗜むようになったのは1990年前後。
この頃の四回戦は闘志旺盛な分、距離が近くなり過ぎて揉み合いが多かった。また、ボディとジャブがポイントになりにくい時代だった事も影響したのかガチャガチャしたボクサーが多かった。

昔はつまらなかった訳ではないが、今の四回戦は面白い。カナダでレベルが高いとは言えない試合を観客が楽しむ姿を見ると、日本のオール四回戦興行は実は贅沢な興行ではないかと感じた。

そして同門が出場しない限り、オール四回戦に足を運ばなくなった私は「生観戦を怠っている」と猛省中。

4月の人事異動のシーズンを間近に控えると
「ホールに近い職場勤務の内にもっと生観戦しなければ」と毎年の様に焦っている今日この頃。