6月のヘビー級② | ボクシングライフW

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趣味と言うよりライフワークになっているボクシングについてとりとめもなく感じたままに

7月中にアップしようかと思っていたが8月になってしまった。ヘビー級マニアとして自己満足だけの観戦記兼備忘録。


⚫ジャスティス・フニVSジョセフ・グッドアル(OPBFヘビー級他3タイトル・6月15日オーストラリア)


かつてオケロ・ピーター、藤本京太郎が所持したOPBFヘビー級タイトルの決定戦。


フニはまだ23歳でこれが6試合目。ヘビー級としては若く、ウェイトも240ポンド以上あり、期待を集めている。


グッドアルは身長197センチ。フニよりやや長身。


争うタイトルはOPBF、WBOオリエンタル、WBCオーストラリア、IBFパンパシフィックタイトル。豪華なんだか地域タイトルの寄せ集めなのかよく分からない。


初回からグッドアルが前に出てフニが迎え撃つ。



フニは下がりながら打つのが上手い。正確なジャブで牽制し、グッドアルが距離を詰めると左ボディ→左フックの下から上へのコンビネーションを見せる。

グッドアルは前に出ると打たれる為、中盤、足を止めるが、今度はフニが前に出る。グッドアルからすると休まらず厳しい展開。


じり貧のグッドアルは8ラウンド、プレッシャーを強める。フニは右アッパーで迎え撃つ。だがフニはグッドアルの前進を捌ききれなくなる。


9ラウンド、フニは何度もボディをヒットさせるがグッドアルの前進は止まらない。


ラストラウンド、逆転を狙ってグッドアルは前に出る。フニは打ち合って打開。激しい打撃戦に場内が盛り上がる中、試合終了。


判定はユナニマスでフニ。


日本人初の世界ヘビー級王者の夢が叶うなら、それはフニの様なパワーに頼らないスタイルのヘビー級かもしれない。


⚫ジャレル・ミラーVSアリエル・エステバン・ブラカモンテ(6月23日アルゼンチン)


かつて大いに期待されたアメリカヘビー級の星、ミラーだがアンソニー・ジョシュアへの挑戦が決まりながら薬物で転落。

今回、3年半ぶりの復帰戦。何故か場所はアルゼンチン。相手のブラカモンテは………知らない。


ミラーはブランク前と同じ印象。相手からすると巨大な壁が迫ってくる。




四角い巨体が迫るプレッシャーは相手のスタミナを心身共に削る。2ラウンドには既にブラカモンテの息が上がっている。

だがブランク前よりミラーのハンドスピードは落ちている。パンチへの反応も悪く、似た体格のブラカモンテの前進に後退させられるシーンが目立つ。

3ラウンドにはブラカモンテの右を被弾する。

4ラウンド、ミラーのローブローでブラカモンテは悶絶。
 
5ラウンド以降、ミラーは右アッパーを多用する。

7ラウンド、試合と全然関係ないが………実況が「ホルヘ・リナレス」と言っている。スペイン語なので全然わからないが、この試合とリナレスがどう結びつくのか気になる。

9ラウンド、ミラーの右アッパー、左右フックでブラカモンテはクリンチ。これがこの試合、最大の見せ場となった。

ラストラウンド、疲労からかミラーは打たれた訳でもないのにマウスピースを落としてしまう。
マウスピースに気を取られたミラーにブラカモンテの左フックがヒット。そこから最後の打ち合いが始まるがすぐに試合終了のゴング。

判定は大差のユナニマスでミラー。


ブラカモンテの頑張りもあったが、ミラーが押し負けているシーンが印象に残った。

因みにミラーはこれ程の消耗戦の翌月にアメリカのリングに上がる。

その観戦記は「7月のヘビー級」で。