谷口のライバル達② | ボクシングライフW

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趣味と言うよりライフワークになっているボクシングについてとりとめもなく感じたままに

前回の続き。


⚫ノックアウト・CPフレッシュマートVSワンヘン・ミナヨーチン(WBAミニマム級・7月20日タイ)


かつてのミニマム級最強王者  ワンヘンがノックアウトのWBA王座に挑む好カード。そして日本人キラー対決。

国内に例えれば、粟生がWBCSフェザー級タイトルを失った後、WBA王者 内山に挑むようなものだろうか?


いや、矢吹に敗れた後の寺地が京口のWBA王座に挑むイメージの方が近いかもしれない。


タイらしい長いセレモニーの後、ゴング。


初回はジャブの刺し合い。

 
ワンヘンがプレッシャーで押し込むかと思っていたが距離を取って戦う。ジャブはワンヘンの方が良いが、ボディはノックアウトが良い。

2ラウンドもワンヘンはジャブ中心。ダブルジャブからの右ボディストレートはニエテス戦の井岡を思わせる。左ボディはノックアウトの方が正確。

3ラウンド、攻めるのはノックアウトだがワンヘンのジャブが距離を支配する。

4ラウンド、ワンヘンがプレッシャーを強める。これが王者時代のワンヘンのスタイル。

5ラウンドはノックアウトの左ボディがよくヒットする。

6ラウンド、攻めるのはノックアウトだがワンヘンのジャブも良い。

因みにこの試合、ラウンド終了毎に必ず両者は称えあっている。抱き合ったり、グローブタッチをしたり………

美しい光景だが………個人的にはラストラウンドが終わるまで敵同士でいてほしい。
 
7ラウンド、ジャブだけのワンヘンに対し、ノックアウトは多彩なパンチで攻める。

8ラウンド、これまでのラウンドより近い距離で打ち合う。ややノックアウト優勢。

9ラウンドも近距離で打ち合う。ボディを叩き合う両者だが先に距離を取りアウトボクシングに切り替えたのはワンヘン。

10ラウンド、正確さはワンヘンだが手数とパンチの威力でノックアウトが上回る。

11ラウンド、ワンヘンは変わらずジャブを放つがあまり挑戦者らしくない。

これまでWBCタイトルマッチしか経験のないワンヘンは採点を知らずに迎える初めてのチャンピオンシップラウンド。パンヤ戦はラスト4ラウンド、倒すつもりで攻めていたが………今回は勝っているつもりなのだろうか?
かなり微妙に思える。

ラストラウンド、ワンヘンは変わらずジャブを突く。ノックアウトは仕掛けようとするが、打ち合いに持ち込めないまま試合終了。

判定はノックアウト。

ワンヘン、ジャブでノックアウトを捌いたつもりかもしれない。だがジャブの後の右で身体が流れて見栄えが悪い。


この試合を経てノックアウトは強くなる気がする。

ワンヘンを攻略するのは日本人であってほしかったが同じタイ人(パンヤ)に敗れた。

ノックアウトは日本人の拳で、ワタナベジムの3人に攻略を期待したい。